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2011年10月

Report.16“モニター用映像・警察編”

●お知らせ(再)●
毎度毎度のお知らせです。
『手づくり活動屋本舗』の動画コンテンツは、開設以来「@ニフティビデオ共有サービス」を活用させて頂いておりましたが、本サービスが2011年6月末日をもって終了したため、現在は動画の閲覧ができなくなっております。
今後、別の動画アップロードサービスの導入により復旧させる予定ですので、しばらくお待ちください。
なかなか手が回らず、お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。
(TAC宮本 2011年10月17日)

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さァ、10月に突入だ!

年内にナントカ本編ドラマ部分の撮影にはかたをつけたいと思っているので、流石にタイムリミットを感じ始めてしまった。

とはいえ、前回の更新から何もしていないわけではない。
けっこう、忙しいのである。

まずは劇中、かなり重要なメッセージ性を持つ小道具となる「某国の兵士が所持していた家族の写真」の撮影。
これはHN「りぃこ」さんのご家族にお願いして撮影させて頂いた。

お子さんを中央に、優しく微笑む若い兵士の夫妻……皆さん本当に表情が美しく、素敵な写真を撮らせて頂いた。
ドラマチックなエピソードにぴったりの写真となり、大満足である。

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※画像はワザとボカシてあります。
 どんな写真に仕上がったかは完成版の映画でどうぞ!

続いて、事に臨む「対策本部」出演者の面々の最後の立ち稽古。
舞台ならば長期間にわたって立ち稽古を続けるのは常識だが、映画、しかも自主映画で、殺陣のシーンでもないのに何度も繰り返し立ち稽古を行うというのは希で、僕としても初めての試みだったが、ここも大変重要なシーン、しかもほとんど“密室劇”だし、熱心に取り組んでくださっている出演者の方々からの要望もあって、時間が許す限りやってみようということで、通算5回めとなる今回の立ち稽古で一応の「仕上げ」となった。
あとは月末に予定している本番に向かって突き進むだけだ。


―――― さて、以前のリポートにも書いたとおり『消滅戦街道』本編ドラマ部分の撮影はこの対策本部のシーンからインすることになっており、今までも対策本部の大型モニターに映し出される映像……前線で苦闘する自衛隊員の姿など……を撮ってきたわけだが、ストーリーの流れとしては侵攻してきた“敵軍”と最初に対峙するのは地域警察で、苦戦を強いられて陸上自衛隊が現地に急ぐことになる。
その様子も対策本部のモニターに映し出して臨場感を出したいということで、10月16日に撮影を行うことになった。


それにしても……この作品は天候に恵まれるというか、関係者に「晴れ男」がいるのか、はたまた監督が「脳天気」だからかはわからないが、とにかく撮ろうとすると晴天になる。

10月15日は天候が悪く、予報では16日も午前中は雨、午後少し遅くになってようやく晴れ間が見えてくる……ということだったので、とにかく午後から3時間だけでも晴れて欲しいと思っていたのだが、当日になってみると午前中から晴天、しかも1978年の観測開始以来、もっとも遅い残暑とのことで、各地で熱中症で倒れる人が出るほどの暑さである。

そういえば前回、モニター用映像として自衛隊のシーンを撮っていたときも半端じゃない暑さだったなぁと思いつつ、何はともあれ晴天になったことに感謝して、正午過ぎに集まって食事を摂りつつ打ち合わせ、午後2時過ぎからノンビリと撮影を始めた。
今回は撮影量が少ないこともあって、リラックスムードの中、まるでレジャーでも楽しむように撮影を続け、午後3時半には終了してしまった。
実質1時間半あるかないかの撮影で、警察官の銃撃シーンとミニチュア特撮を6カットばかり撮ってるんだから、たいしたもんである(笑)

今回のメンバーは、いつもの中島さん、そして僕の映像学院時代の後輩で約20年ぶりに再会した高嶋君。彼は今、架空戦記物などを主に手がける作家さんである。忙しい中、久しぶりに映画撮影を楽しもうと駆けつけてくれた。
そしてもう一人は、実は本編ドラマ部分で重要な役を演じるというのに、まるでカメオ出演のように警官エキストラまで演じてくださった“S氏”だ(笑)

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撮影場所は僕の住み処のマンション近辺で、ちょっとした緑地帯があり、また人通りも少ないので撮影に丁度良いと思ったのだが、やはり防弾チョッキを着用して拳銃ニューナンブを手にした警官がトコトコ歩いていると目立つらしく(あたりまえだ 笑)時折通る車の方や付近住民の方の物珍しそうな視線に晒されつつの撮影となった。

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これが一段落した後は、簡単なミニチュア特撮。
警察、消防の車輌が戦闘による火災で立ち往生している様子や、敵軍の放った対戦車ロケット弾でパトカーが爆発炎上するショットの撮影である。

これは本格的なミニチュアセットを組むのではなく「借景」を利用して撮影することにした。
借景とは、実際の風景を遠景として利用して(すなわち景色を借りる……借景である)レンズのミリ数や角度によって現場での一発合成で撮影する技法で、背景の雰囲気そして見え方とレンズ手前に置かれたミニチュアの大きさ、角度が合っていれば、非常に効果的な絵を簡単に撮ることができる。

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とりあえず……と用意してみたミニチュア群。
全部使うわけではないが、画面のアラ隠しに困らぬよう、少し多めに引っ張り出して来た。スケール(縮尺)はバラバラだが、これは遠近感を強調したレイアウトをおこなう際に便利だからだ。


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すぐ近くの緑地帯で撮影開始。
ご覧のように会議机をベースにして、人工芝をレンズ手前に敷いて誤魔化し、地面に至っては玄関マットを置いただけという(笑)超簡単なセッティング。
前方に見える住宅、マンション、電柱などと手前のミニチュアとの大きさ、視点の高低などを調整しつつキャメラを据える。


サテ、これでどんなふうに撮れるかといえば、収録素材からコマ抜きしてみると……。


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こんなふうである(笑)

これに、遠景の炎、手前のガードレール、スモークを合成して完成した動画のコマ抜きが下の絵だ。

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もういっちょう。現場で撮った絵がこれ。
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これにガードレール等を合成すると……。
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ここにロケット弾が飛んできてパトカーがドカン!
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……この一連の動きに画像処理(手持ちカメラ撮影特有のブレ、画質の荒れ、中継映像を示すテロップなど)を加えた動画のコマ抜きが、こんな具合である。


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現場で借景で撮影した絵と別に用意したガードレール等の映像素材のパースを合わせるのがいささか厄介な仕事だったが、モニターに映っている絵としては、まぁこんな感じで及第点だろう。

対策本部シーンのモニター用映像の撮影もあと一息で終了。
今月は他の出演者の皆さんとの打ち合わせやちょっとした撮影が続く。

まだまだ道程は遠いが、気合いを入れていこう!

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Report.17“ヒロイン登場”

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さすがに10月に入ると製作準備も加速してくる。

かねてより出演をお願いしていた方々とも会い、スケジュールや衣装の打ち合わせ、脚本の読み合わせを進めていかねばならない。

『消滅戦街道』のストーリーは、大規模な戦闘行為を含む惨事を収拾しようと奔走する“対策本部”の人々、最前線で熾烈な闘いに巻き込まれる若き自衛隊員たち、そしてこの事件を察知して真相を掴もうとする報道関係の人々……この大きく太い3本の柱で支えられている。

今まで、大作本部のメンバーの立ち稽古、自衛隊員メンバーの方々に集まって頂く“戦友会”を催してきたが、この10月22日はもう一本の柱、報道に関わるメンバーを演じて頂く方々に集まって頂き、打ち合わせとホン読みをおこなった。

ついに、本作品のヒロインの登場だ。

悲劇的な戦闘に巻き込まれるニュースリポーター・真理子を演じて頂くのは、川渕かおりさんである。


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舞台やドラマ出演の経験があり、そして中国武術を特技とされていて、また現在は演武…剣の舞を現代的にアレンジしたスォードパフォーマンスを展開する創作集団“偉伝或~IDEAL~”を主催されている非常に活動的な女優さんである。


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様々な舞台、ライブで本当にお忙しい中、この製作の難しい作品への出演を快諾してくださり、熱心に取り組んでくださっている。
ルックスはもちろんのこと、声質、印象的な瞳の輝きなども真理子のキャラクターにピッタリである。しかもアクション演技になれていらっしゃるので、戦闘に巻き込まれてしまうというシーンもお任せできる、安心のキャスティング。

今回、初めて脚本の台詞を読んで頂き、代役ながら台詞の掛け合い等もやらせて頂いたが、ほとんど何も問題なかった。台詞の言い回し、抑揚もイメージ通り!
衣装が揃ってスケジュールが確定すれば、そのまま現場直行、即撮影でOKである。


……続いての登場は、真理子の上司であるプロデューサーを演じる茂木さん
そして、真理子の仕事仲間として行動をともにするビデオキャメラマン遠藤を演じる志田一穂さんである。


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左が志田さん、右が茂木さん。照れくさそうにホン読みの真っ最中。


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左から茂木さん、川渕さん、そして川渕さんのスケジューリングのお手伝いを細やかに担当してくださる澤木さん。
澤木さんも女優さんである。

……サテ、茂木さんと志田さんのお二人は、「役者さん」ではない。

ではナニカと言えば、「本職の人」なのである(笑)

詳しくは敢えて触れないが、茂木さんはフリーの映像ディレクター、志田さんはプロデューサーなのである。

元々は学生時代より映画づくりや映像系ライブの活動を一所懸命に続けていた人々で、20年程前から僕も仲間に入れてもらって、かなり無茶な……いやいや(笑)かなり楽しく過ごさせてもらってきた仲間である。

かといって浮世離れというか「業界ズレ」した部分がなく純粋に「モノツクリ」を愛する人々で、彼らのそういう“素”の部分の雰囲気が今回の作品にマッチしていると思い、お二人とも本当に忙しい身の上なのだが、なかば強引に出演して頂くことにした。


今回の作品はTEPPROJECT創作活動開始30周年記念作品である。

恐らく、もうこのような内容、このような規模の自主映画を撮るということはあるまい……と、僕は覚悟している。
だからこそ、昔馴染みの楽しいお友達、そして非常に良い“味”を出してくれるお二人には、ぜひ出演して頂きたいと思っていたのである。

実際に簡単なホン読みをおこなってみると、そりゃあ最初から慣れた役者さんのようにというわけにはいかないが、基本的には狙っていた通りのキャラクターが、こちらが何も言わないうちに出来上がってしまっているようで、嬉しくなった。

あとは現場で、皆さんの個性を殺さないように注意しながら、ジックリと撮っていくだけである。

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Report.18“空撮!”

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10月末には『消滅戦街道』クランク・イン以来、初めて役者さんがセットインする“対策本部”シーンの撮影が予定されており、今までも対策本部内にある大型モニターに映し出される現場の中継映像などをセッセと撮影、編集するなどの準備を進めてきた。

これでネックになっていたのが「現場上空を飛ぶヘリが撮影、送信してきた空中撮影の映像」である。

よっしゃ! それでは新木場のヘリポートか調布の飛行場の会社でヘリをチャーターして空撮を……というわけにはいかないのが、予算の少ない自主製作映画の泣き所である。

僕は普段の仕事ではヘリに乗る機会も多く、各航空会社のヘリに乗って都内上空を飛んだり、また警視庁のプロモーション映画を監督したときには警視庁航空隊のヘリに乗せて頂き、撮影したこともあった。

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しかし、ヘリの振動を相殺して安定した空撮映像を撮るためのジャイロ・スタビライザー“ウェスカム”装備の空撮用ヘリをチャーターすると、たいてい1時間の飛行で40万円程度の費用がかかる。

これは、サスガに無理である。


ではどうするか……ミニチュア特撮の出番である。

空撮を再現できるミニチュアセットを準備できれば、対策本部に送られてくるヘリからの映像だけでなく、他のシーンでも活用できるし、作品世界に広がりを持たせることができる。


そこで、映像学院時代の特撮の大先輩で本作でもお手伝いをしてくださるカンバラさんにお願いして、空撮用ミニチュアセットを製作して頂くことにした。

本来はもっと早くお願いできれば制作期間も充分にとれて良かったのだが、なにせスケジュールがズレ込み、いつ撮れるかわからない状態で、カンバラさんには本当に申し訳ないことに2週間程度の期間で製作して頂くことになった。
前もって映画の舞台設定に合わせた街並みのスケッチ(……と言っても、僕が描いたものなので子供のラクガキ程度のものだが)をカンバラさんにお送りして、それに合わせて製作して頂いたのだが、短期間で驚くほど素晴らしいセットを作り上げてくださった。

撮影は10月23日

この日の撮影のために、カンバラさんは6尺×6尺(1.8メートル四方・2畳ぶんの広さ)のベースに200軒を超える建築物をレイアウトしてNゲージ・サイズ(縮尺1/150)の街並みを再現してくださった。

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ちなみに、Nゲージ(1/150スケール)というのがどんな大きさかというと、こんな感じである。
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退避命令が出て人影のなくなった街角に乗り捨てられたクルマをセッティング中。人の指と大きさを比較して欲しい。

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撮影前に、皆で最終仕上げ。
埼玉県内在住の、映像学院時代の後輩 佐々木君も手伝いに来てくれた。彼はセットの製作そのものも手伝ってくれたとのこと。感謝!

今回のメンバーは僕といつもの中島さん、カンバラさん、佐々木君、そしてカンバラさんの奥さんも手伝ってくれて大助かりである。

……それにしても、またもや奇跡的な天候の回復だった。

今までの撮影では、予報の内容も悪く、前日まで天気が崩れていたので、半分あきらめつつも撮影当日を迎えたら何故かカラッカラに晴れてしまったということの連続だった。


ミニチュアセットは太陽光の下で撮るのがもっとも好ましい。
スタジオ内でライティングして撮影された映像とはリアリティがまるで違ってくる。
今回せっかく作って頂いたこの大がかりなセットも絶対に屋外で、太陽の光の下で撮りたいと切望していた。
しかし、先週は曇天と小雨続き、前日も天気が悪く、当初は晴れ間が見えるのは月曜になってから……という予報だったので、前日の夜までは「今までの撮影は運が良かったが、今度こそ、ついに運も落ちたか!」と思っていた。

ところが、午前中に出発してカンバラさんがお住まいの埼玉県熊谷市に向かい、お昼に到着。
お食事をご馳走になって少し休んで撮影準備を始めると、だんだんと陽が射してきて、しかも強い風が吹くこともなく、今回もまた絶好のコンディションで撮影することができた。

どうも、おかしい。

メンバーの誰かに、最強の「晴れ男」がいるのか?

それとも、監督が最強に「脳天気」なのか??

恐らく、1万円ぶん買った宝くじが1800円しか当たらなかったので、神様が哀れにお思いになって天気くらいは晴れにしてやろうと思ってくださったのかも知れない。


―――― 今回はぜひヘリによる空撮のような雰囲気を出したいと思い、レールとクレーンを持参した。


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逆光気味のポジションから撮らないとクレーンの影が画面に入ってしまうのだが、ミニチュアの場合はベタッと順光で当たっているよりも、少し斜か逆に光が射した方がリアルになるので結果オーライである。


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また、カンバラさんお手製のヘリコプターのミニチュアモデルにも特別出演して頂いた。
1/72スケールのプラモデル改造 CH-47チヌークである。
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完全に映画撮影対応の工作になっていて、モーター内蔵で回転する前後のメインローターの中心軸からピアノ線やテグスで吊って操演できるようになっており、カンバラさんが以前お撮りになった自主映画に登場したものだ。

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しまいには調子に乗って、ヒトサマのクルマ(中島さんの愛車)の屋根にセットを載せて撮り始める始末(笑)

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せっかくよい感じに晴れてきたので、セットを傾けて(“八百屋にする”という)背景を完全に空ヌケにして撮ってみようという魂胆。


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セットのクォリティも高く、天候にも恵まれたおかげで予想以上に良い絵が撮れた。
ほとんど本物の空撮映像で、とても1/150スケールには見えない仕上がりである。

編集するのが本当に楽しみだ。


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