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2011年11月

Report.19 “戦友会 再び”

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クランク・イン以来、奇跡的に天候に恵まれ、そして打ち合わせ等もスムーズに進んでいた『消滅戦街道』だが、10月後半に入って思わぬアクシデントに出くわすこととなった。

本来ならば10月29日、都内某社の近代的な会議室などをお借りして「緊急事態への対応を迫られる対策本部の緊迫したシーン」などを撮影して、これが役者さんが本格的にセット・インする初めての撮影になるはずだった。

ところが、会議室をお借りする予定だった会社のほうの都合で、予定日の撮影ができなくなってしまったのである。

これには困った。

社内の方がいろいろと手を尽くしてくださっていたので、延期するなりして待っていれば同じ場所でロケできる可能性も高いのだが……あまりご迷惑をおかけしたくないし、待つと言っても何時まで待てば? という問題もあるので、思い切って別のロケ場所を探すことにした。

出演してくださる皆さんのスケジュールの都合等もあるので、早急に手を打たねば……と、いろいろとあたってみたところ、当初ロケを予定していた都内のビルよりも好条件の場所をご提供頂けることとなり、一件落着となった。
災い転じて福と成す……である。

これに関してはまた別項を設けて、詳しく触れたいと思う。


……サテ、そんなことで七転八倒している間も粛々と撮影準備は進んでいく。

『消滅戦街道』を支える大きな柱の一本、最前線で果敢に闘う若き自衛隊員たちを演じてくださる皆さんに集まって頂いてのホン読み……「戦友会」を再び、いや三度、開催した。

『消滅戦街道』には、陸上自衛隊・普通科連隊小銃班と偵察班のメンバー、戦車小隊のメンバーで8人の主要キャストが登場する。
やはり皆さんお忙しい中、時間をつくって集まってくださるので、なかなか全員が揃って……というわけにもいかず、とにかく集まれるメンバーでやろうということで、2回に分けることにした。

まずは10月24日。
場所はお馴染み河合さんのオフィス。

前回も簡単なホン読みは行ったものの、ほとんどのメンバーが集まっての本格的なホン読みはこれが初めてだったのだが、イヤハヤ驚いた。
皆さん、ほとんど完全に演じるキャラクターを飲み込んでいる。
ここまで上手く台詞のニュアンスを掴んでもらえると、脚本を書いた本人としては、書いていた当初のイメージが目の前で完全に再現されているようで、まるでデジャビュを見ているようである。

この日は、「敵空挺部隊の女性狙撃手」を演じてくださる“HIRO”さんも特別参加してくださった。


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簡単に衣装を着てもらったが、心配していたサイズも問題なく、格好良く決まってくれた。
なにしろ、舞台とともにボクシングもたしなむアクション派の方である。
戦闘服もよく似合う。

また、戦車隊メンバーの方にイメージを掴んで頂こうと、特撮シーンで使用予定のラジコン戦車を持参して、見て頂いた。
1/24スケールの「10式戦車」である。

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これは市販のトイモデルで、実は1/24スケールにしてはほんの少し大きめかなと思われるのだが、撮影時にはリアルな映りになるように、また効果的な動きができるように改修して撮影専用モデルに仕立てる予定だ。


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とにかく皆さん熱心で、

「“3時方向距離600敵戦車!”の言い回しは……」

「この台詞の“HEAT-MP”って砲弾の種類ですか?」

「敵戦車との距離の感覚は……」

……と、質問が相次ぐ。

続いて11月1日。
前回参加できなかった皆さんにおいで頂き、今度は新宿のカラオケボックスでのホン読みである。

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最後の最後まで決まっていなかった、残り一人のメンバーもこの日決定して、思わぬ大人数でのホン読みとなったが、初参加の方もやはり脚本を読み込んでくださっていて、言うことナシである。


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……大ベテランの映画監督が、その昔「キャスティングが決まれば(つまり役柄に合った俳優さんを集めることができれば)監督の仕事はほとんど終わったようなものだ」とおっしゃったとのことだが、正直、そんな気分である(笑)

僕はもう、やることが無いという感じだ。

あとは、激しいアクションを伴う演技となるので、台詞とアクションのバランス、編集を考えての間の取り方などをメンバーの皆さんとディスカッションしていけば、まず問題なかろう。


とにかく“イイ男”揃いである。

男性的なシリアス・アクション映画として準備を始めたが、フタを開けてみれば女性ファンが多くつく作品になるかも知れない(笑)


さて、どの方がどんな役柄を演じるのか……それは今後予定している衣装合わせのリポートのときに詳しくご紹介したいと思う。

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Report.20 “キャスティング・衣装フィッティング オールOK!”

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いや~マイッタ!

本来ならば(それでも当初の予定より1ヶ月は遅れているのだが)今月後半から本格的な撮影が開始されるはずだったのだが、決め込んであったロケ地の急な変更等でスケジュールの立て直しを余儀なくされ、準備に明け暮れているうちに11月も後半に入ってしまった。

ただ、手を動かし人と会うことを続けていれば、少しずつでも物事は進んでいくもので、先頃ようやく全てのキャスティングが決定し、衣装合わせとご本人に着て頂いてのフィッティングが完了、あとは撮影を待つばかりの体制となった。


まずは「対策本部」シーンに登場するメインキャスト。
やや冷徹に仕事をこなす「危機管理局・防衛対策本部別室チーフ 岡崎」役の塩野さんは自前の洒落たスーツで。

危機感を覚えつつ情報収集に奔走する「防衛省・危機管理局付士官 長谷部」役の瀬川君は自衛官用の制服。
これはネクタイの良い物が手に入らず、婚礼用白ネクタイを染めて自作した。

また大事件を目の当たりにして冷静に対処方法を考えていくキーパーソン「危機管理局・情報対策本部補佐官 角倉」を演じる萩原さんには、元警部補という経歴を匂わせるような渋みのあるジャケットなどを調達した。

同時にヒロインの女性リポーター・真理子役、川渕かおりさんには活動的な女性を思わせるスーツを普通の着こなし用とアクションシーンでの汚し用2着を、そして真理子と行動を共にするビデオカメラマン・遠藤役の穂山君にはいかにも仕事慣れしたカメラマンが着そうなラフなベストを用意した。


―――― 残るは、別の側面……戦闘の最前線エリア……で物語を紡いでいく若き自衛隊員たちである。

普通科(昔で言うところの歩兵部隊)小銃班と戦車隊員、そして某駐屯地の門衛を務める隊員が登場するので、それぞれの衣装を用意しなければならない。

ベースとなっているのは現用の陸上自衛隊迷彩戦闘服だが、やや近未来的な雰囲気を出したかったので、自衛隊では使っていないタイプのボディアーマー(一般的には防弾チョッキと呼ばれる物)を合わせてコーディネイトした。


戦車隊員は、本物の戦車隊用ヘルメットの入手は困難と考え、これも近未来風オリジナルということで自作してみた。


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ベースとなったのは自転車用のちょっと形の変わったヘルメットで、それに迷彩柄Tシャツを割いたものをカバーとして被せ、様々なベルトを追加。
ヘッドセットや有線のジャンクション部分は各種スクラップ部品を組み合わせて仕上げた。


1997年に完成させた『砂丘の残像』でも、やや近未来を思わせる自衛隊戦車隊員用ヘルメットが必要となり、このときはサバイバルゲーム用として売られているプラスチック製の「フリッツ型」と呼ばれるヘルメットの縁を切り取り、上からカーキ色の兵隊用トランクス(笑)を切り裂いてカバーに使ったのだが、あれから14年……時代も変わって多彩なデザインのバイク・自転車用ヘルメットが安価で買えるようになり、自衛隊迷彩柄のシャツなども比較的簡単に購入できるようになったので、このような造型は本当にラクになった。

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                1997年『砂丘の残像』準備・撮影の様子。


美術面で全面協力してくだっている中島さんのご尽力もあって、重いエアガンの89式小銃、軽機関銃“ミニミ”の軽い撮影用ダミーも揃ってきて、衣装も人数分揃ってきたので、11月19・20・22日の3日間、いつもの河合さんのオフィスをお借りして出演メンバーの皆さんに集まって頂き、衣装のフィッティングを行った。


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―――― 今までも「戦友会」と称してのホン読みの様子をご紹介してきたが、基本的な衣装をまとった姿でメンバーをご紹介したいと思う。

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優しい性格ながら、重い責任を負いつつ激しい戦闘に没入していき厳しいリーダーへと変貌する「小銃班長・三田村」役の諏訪さん

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三田村の副官的ポジションで部下の面倒を見る寡黙な兄貴的存在「阿南」役の比呂さん

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今の日本のごく普通の若者的なキャラながら、戦闘に巻き込まれ対戦車誘導弾で敵戦車に立ち向かうことになる「伊藤」役の田坂さん


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田坂さん演じる伊藤の相棒的存在で、重い“ミニミ”を操り黙々と任務をこなす分隊支援機関銃手「宇野」役の古賀さん

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緊張の中で周囲への気配りを忘れず、また最後には激しい戦闘の最中、三田村をフォローすることになる優しき若手隊員「江島」役の松浦さん

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三田村の小銃班に先行して敵情を探るべく出発、最初に敵と遭遇する偵察班長「大野」役の小野さん

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新鋭10式戦車に乗り込み、そのコマンダーとして三田村隊の支援に向かう、職人気質で冷静な戦車隊小隊長「神谷」役の由川さん

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神谷の乗る10式戦車クルーで神谷の片腕として闘いに馴染んでいく新人戦車隊員「野崎」役の佐藤さん

……皆さんそれぞれ舞台やテレビ、映画出演の経験が豊富で、他のリポートでも触れたとおり戦争映画出演の経験もある。
またそうでない方は、現職自衛官の友人に個人的に会って所作や実際の状況をヒアリングするなど「自主トレ」をしてくださり、とにかく熱心に役作りに臨んでくださっていて心強い限りだ。
そして、とにかく戦闘服が実に良く似合う!
「対策本部」シーンが“静”とすれば、自衛隊メンバーの活躍する戦闘区域のシーンは“動”なので、個性的なキャラクター、味のある演技、そしてオーダーメイドしたかのように似合う戦闘服を着てのアクションシーンの撮影が本当に楽しみだ。


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そしてゲスト出演。
某駐屯地の門衛を演じるのは、小道具自作・持参で出演するチームHIT AND RUN リーダーの加藤さん
戦闘場面の撮影現場では銃器の取り扱い、フォーメイションの取り方等のアドバイスもしてくださる予定だ。


なんだかんだで予定も遅れているが、急いては事をし損じる。

せっかくこれだけ素晴らしいキャストの皆さんに恵まれたのだ。
じっくりスケジュールを組んで、良い作品に仕上げたいと思っている。


●お知らせ(再)●
いつものお知らせです。
『手づくり活動屋本舗』の動画コンテンツは、開設以来「@ニフティビデオ共有サービス」を活用させて頂いておりましたが、本サービスが2011年6月末日をもって終了したため、現在は動画の閲覧ができなくなって
おります。
今後、別の動画アップロードサービスの導入により復旧させる予定ですので、しばらくお待ちください。
なかなか手が回らず、お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。
(TAC宮本 2011年11月25日)

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Report.21“本編ドラマパート クランク・イン”

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『消滅戦街道』に出演してくださる役者さんたちは、各方面から集まって下さった混成スペシャルチームで、本当に個性的で素敵な方々が画面上で活躍してくださることになったのだが、そのぶんスケジューリングもなかなか大変で、短いシーンであっても出演者のスケジュールに合わせてナントカカントカ「細切れ」で撮ることになる。
この日を逃すと次は何人かの方の予定が合わない!……といったことも多い。

そんなスケジュールをジグソーパズルのように組み合わせた結果、メインキャストの方の出演する本編ドラマパートは、ヒロインであるニュースリポーター・真理子が、異変に気づいて自衛隊の駐屯地を訪ねるシーンからインすることになった。

一発目から、ヒロイン・川渕かおりさんの登場である。


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※クリックすると拡大します。

……それにしても(毎度毎度書くようでしつこいが)今回も不思議なほど天候に恵まれた。

撮影は2011年11月29日

前日夜まで、ロケ地近辺は雨で、曇りに変わるのは午後3時以降という予報だった。
今回ばかりは、せっかくのドラマパート初日なのに撮影延期か!?……と前日深夜までヒヤヒヤしていたのだが、夜が明けてみると曇ってはいるが雨の降る気配はなく、ときおり薄日が射すほどで、後々の同じシーンの撮影を考えるとカットをつなげやすい好条件となった。

いつもは監督が晴れ男というよりは脳天気なので空も呆れて晴れるのだろうと思っていたが、今回はやはり川渕さんが天気の女神になってくれたに違いない。


初日とはいえ、非常に短いコンパクトなシーンの撮影なので、メンバーも最小限。
いつも精力的にお手伝いしてくださる中島さん、そしてお手伝い兼エキストラとして自衛隊の警備隊員(門衛)役も務めてくれる後輩の中野君。
キャストはヒロインの川渕さん、そして訪ねてきた真理子の応対をする警備隊員……門衛役の加藤さんである。

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撮影は府中市の外れにある、やや古びて門構えの雰囲気の良い某施設の前。
施設の敷地内には入らないが、一応挨拶はしておいたものの、せっかく撮るなら……とレールまで引っ張り出して来ての撮影決行だったので、施設内の方や通行人からクレームが来るんじゃないかとちょっとばかり不安ではあったが、何の問題も無く撮影は粛々と進んだ。

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衣装に身を包んで現場に立つ「真理子」役の川渕さん。
さすがスォード・パフォーマンスの舞台等で活躍されているだけあって、スリムでシャープなプロポーションにスーツがよく似合う。


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いつもは明るい“HIT AND RUN”リーダーの加藤さんも……


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衣装を着ると、このとおり(笑)


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加藤さんに中野君も加わり、二人の警備隊員が駐屯地入り口を守る。


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ジタバタしている脳天気な監督を尻目に淡々と撮影準備をしてくださる中島さん。
基本的にはアフレコで仕上げるとは言え、現場でベースとなる音をきちんと録ってくださるのは助かる。


正味1時間半程度の撮影だったが、出演者の皆さんの頑張りもあって、非常に気持ちの良い撮影となった。

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皆さん、本当にありがとうございました!


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