★AT RANDOM

“きみはペリー提督のフルネームを知っているか?” 横浜開港150年ビデオクリップ

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―――― 恥ずかしながら僕は今回の映像作品製作によって、初めて彼の名前を知ることになった。

アメリカ海軍 東インド艦隊司令長官 兼 遣日大使
マシュー・カルブレース・ペリー


今から150余年前、黒船の艦隊を率いて日本に来航し、幕府に開国を迫った男だ。


「“横浜人形の家”で横浜開港150年にちなんだ作品展示を開催することになったんですが、TACさんも映像でコラボしませんか」

……と、横浜在住の造型名人Sさんからお話しをいただいたのは4月の半ば頃だった。

http://yokohama-doll.museum.or.jp/plan/

主としてフィギュア等の造型を手掛けておられる皆様が、横浜開港の歴史にちなんだ力作をご披露される展示イベントになったとのことで、そこに映像をからめるというのがユニークに思え、快諾させていただいた。

久しぶりに自主製作の映像作品を一般の皆様にご覧頂ける機会である。

とはいえ、歴史をテーマとしたイベントの展示映像で使うということで、普通のインディーズムービーとはいささか異なったテイスト、そしてスタンスでの作品製作であり、こういう挑戦も面白いと思った。

普段仕事で手掛けているVPやドキュメントのノウハウが生かせるというのも面白い。

―――― どんなものを作ろうか? と、かなり迷ったが、最終的には「正攻法」でいくことにした。

やはりこういったイベントでは、眼前に展示されている見事な造形物のインパクトがイベントの魅力そのものなわけだから、映像はそんな皆さんの作品の「応援団」として、あまり前に出ることなく会場を賑やかにする役割を担えれば良いと思った。

また、技巧に走って「飛び跳ねる」ことなく、横浜開港150年という重みのあるテーマに則して、落ち着いたテイストの歴史ドキュメント・ビデオクリップにしてみようと考えた。

タイトルは「歴史の波頭」とした。

歴史は連続している。
どのような歴史的事件にも、それに至るまでの原因と過程があり、結果がまた別の事象の原因となっていく。
分断されることはない。

ペリー来航に端を発した日本の開国は、その後の維新、そして第一次、第二次世界大戦とも深く関わり、戦後の日米関係の奥底にもその影響が見て取れる。

歴史というものは、まるで大海原を覆い次々と押し寄せる波頭のように、途切れてはいないのだ。

今、我々が生活しているこの生活と150年前のペリーという男の来航も、実は切り離して考えることはできない。

それが良いことであろうと、悪いことであろうと。

ときには歴史の流れにも、思いを馳せて欲しい。

……そんな思いを込めている。

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また、学校の授業などでは「ペリーが来航して開国の要求をした」……と、端的に説明されることが多いが、この男が日本にやってきた背景には、海外列強国の産業革命による燃料……鯨油の重要性の高まりとそれにともなう捕鯨船団の活動範囲拡大、遭難した船員と日本人との接触により生まれた誤解、曲解など、様々なファクターが存在した。

彼は、ただ「鎖国をやめろと言いに来た」だけではないのである。

そして、この異国の人々との折衝にあたった当時の日本人の、まさに血のにじむような努力があってこその開国だったということも忘れてはならない。

この作品は上映時間たった7分程度の「気楽に楽しんでいただけるショートプログラム」だ。
それにしては大仰なことを言いやがると思われそうだが、尺の長短に関わりなく、つくった作品にテーマを内包させるのは映像製作者としての責務だと思っている。

だから、短い映像の中にこんな「思い」を込めさせていただいた。

……主な被写体は3つ。

ひとつは「現在の横浜の様々な風景」
これはロケーション撮影を行う。

ふたつめは「現在の横浜と対比するための歴史的情景」
これは各種の歴史資料から当時の写真や絵画を引用することにした。

3つめは、今回の展示イベントの目玉でもあり、またこの作品のメインイベントともなるSさん作「ペリーの横浜上陸を再現した大ジオラマ」だ。

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全長3メートル(2畳)にも及ぶ大面積かつ高密度な歴史再現ジオラマで、撮影の面から言えばベースが分割してあるのでかなり自由なキャメラポジションが選べた。

この見事なジオラマ作品がなければ、当方の映像作品も成立しなかった。

これに加えて、大海原を進むペリー艦隊などのショットを簡単な特撮で再現してみた。

今ではこういった描写はテレビ番組などでもCGに頼りがちだし、デジタルテイストの絵柄は誰もが見慣れていると思い、敢えて作り物の撮影で勝負してみた。

Yokohama150c

純然たる特撮用ミニチュアではなく、展示用精密模型と市販のミニチュアモデルを使った撮影なので、被写体そのものに動きの要素はないが、キャメラワークと音響効果で「動き」と「重量感」を再現してみた。

それぞれ短いショットだが、「意外にもこういう特撮的な映像が見られてチョット得した気分だね」といった掘り出し物的な感触を楽しんでいただければと思う。



―――― 実際の撮影は悪天候に泣かされ、横浜市内ロケは2度撮り直した。

映像製作にはつきもののことだが、実際には使用した映像以外に数カ所をロケしており、収録映像総尺は2時間に及ぶ。
そこから抽出して7分ほどにまとめたのだが、例えばわざわざ足を運んだ横須賀のペリー公園で撮った絵などは、よく撮れてはいたものの、それを使うとあまりにもペリーの存在にウェイトを置いた作品内容になる恐れがあると判断して全てカットした。

嬉しい出来事もあり、現在は「黒船」の仕様に復元された古い帆走外輪船が港に係留されていて見学もできるので、そこで撮影したショットが特撮とからめて効果的に使用できた。

結果的に、あまりシャッチコ張って見るお勉強ビデオ的なものではなく、短い時間ながらもフワッと休憩しながら気楽に見て頂け、ちょっとだけメッセージが伝わるようなビデオクリップにはなったのではないかと思う。



……7月24日金曜日、再生用モニタとデッキ、そして作品のDVDの会場搬入にお邪魔したが、会場内にはSさんの巨大ジオラマをはじめとした見事な造形作品、写真作品が綺麗に展示されていた。

その後、会場を訪れたお友達が「お年寄りの個人客や団体のお客さんが、皆さんこぞって座って楽しんでましたよ」と、様子を教えてくださった。

やれやれ……と、一安心である。

2009年だけ、横浜で開催されるイベント。

ぜひこの夏休みにでも、お立ち寄り頂ければと思う。

※昨年のイベント公開期間を過ぎましたので、当ブログ「ムービーギャラリー」にて作品展示中です。どうぞご笑覧ください。

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東日本巨大地震(東北地方太平洋沖地震)に関して

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このたびの未曾有の震災で被害に遭われたすべての皆様に心からお見舞いを、そして亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げます。

今後一人でも多くの方々が、一分一秒でも早く救助されることを願っております。


―――― 2011年3月14日。
未曾有の大災害が発生して3日めの夜を迎えました。
こんな個人製作の自主映画に特化した、場末のブログをいったいどれほどの方々がご覧になっているのかわかりませんし、このような状況にあって僕個人は何のお役にも立てず、情けない思いをしております。

しかし、いまだに携帯等の電話よりもネットのほうがつながりやすい状況と聞いております。

何かのきっかけでこちらを訪れてくださった誰かのお役に立てればと、キーを叩いております。


【各種災害用伝言サービス】

▼NTTドコモのiモード災害用伝言板サービス
iMenuトップの災害用伝言板リンクからアクセス。

伝言板にメッセージ登録が可能なのは青森県、秋田県、宮城県、山形県、福島県。

PCからメッセージを確認する場合はhttp://dengon.docomo.ne.jp/top.cgi。


▼KDDIの災害用伝言板サービス
EZwebトップメニューかauoneトップから災害用伝言板へアクセス。

安否情報の確認はhttp://dengon.ezweb.ne.jp/


▼ソフトバンクモバイルの災害伝言板
Yahoo!ケータイの災害用伝言板メニューかMy Softbankからアクセス。

安否情報の確認はhttp://dengon.softbank.ne.jp/。


▼NTT東日本

災害用伝言ダイヤル「171」と災害用ブロードバンド伝言板「web171」。


▼ウィルコムの災害用伝言板

ウィルコム端末からのアクセスはhttp://dengon.clubh.ne.jp/。

他社携帯やPCからのアクセスはhttp://dengon.willcom-inc.com/。


▼イー・モバイルの災害用伝言板
アクセスは、ブックマーク(お気に入り)→EMnetサービス→災害用伝言板→災害用伝言板トップページ。

安否確認はhttp://dengon.emnet.ne.jp/。


【計画停電に関して】
震災による発電所の運行停止にともない、必要な電力を確保するため、3月14日より地域をグループ分けして1日3時間程度毎の計画的な停電が実施されます。
これによって地域によっては断水も予想されるとのことですので、公共機関からの情報に充分ご注意ください。
計画停電の実施地区、期間については下記の東京電力のウェブサイトでご確認ください。
http://www.tepco.co.jp/index-j.html

【ボランティア活動に関して】
使命感を持って被災地へボランティア活動に向かいたい方も大勢いらっしゃるかと思いますが、3月14日現在、まだ現地は危険で、救命のプロが作戦展開中です。
現地へ向かう緊急・救命チームの交通手段の混乱を助長させないという意味も含めて、行動開始は今しばらく待ちましょう。
まずは、プロに任せましょう。

「危険地帯にいる一般人を極力減らす」ことが、まず第一です。
警察・消防・自衛隊が数百名の方のご遺体を確認しつつも、危険で現場に近づけないという現状です。
このような場所にアマチュアが行ってはいけません。
場合によっては、プロの救命・救助チームの活動の障害となる可能性もあります。

今は「緊急性のあるプロの仕事を増やさないこと」が、最良のボランティアです。
ボランティア活動をしたい皆様の力が必要になってくる時が、今後必ずやってきます。
そのときにこそ、存分にご活躍ください。

また、闇雲に使用済みの毛布、衣類などの物資を送ろうとせず、何処の機関が何を必要としているかの情報を集めて、本当に必要とされる物を送りましょう。
いつも災害時には一般から送られてくる物資がかえって使われず無駄になることが多いです。
現地に何かを送って役に立ちたいが、何が良いのかわからない……もしそうであれば、その志は義援金に託しましょう。
義援金によって確実に必要な物を現地判断で調達して頂くのがいちばんです。


【偽情報について】
関東大震災の時「外国人が井戸に毒を入れたり略奪・暴行行為をおこなっている」・・・・などといった極めて悪質なデマが流れ、不幸な事件が多発しました。
これは日本の歴史上、大きな“汚点”として記憶されております。

あれから88年も経っているというのに、ネット上の書き込みやチェーンメールで、同じようなデマを流す大馬鹿者がいるとのことです。

恐ろしい余震がおさまらぬ中、一人でも多くの生命を助けようと、まさに今この瞬間も被災地では血の滲むような努力が続けられています。
いまだ安否不明の方のご家族、そして亡くなった方のご遺族は悲しみにくれています。
……そして、50カ国以上の方々が積極的な支援に乗り出してくださっている今、多くの人々を迷わせる偽情報を流すなどとは、日本人として極めて恥ずかしいことです。

個人で出来ることの大小に関わらず、皆で一丸となって救命を考えねばならないこの時に、悪意やいたずらで偽情報を流す人間は、年齢・性別に関わらず「殺人罪」に匹敵する大罪です。

日本は、歴史上希に見る大惨事を経験したのです。
誰にでもわかるこの“現実”をいまだに理解できず、いや、理解できる知能を持たず、他人事として面白がっている、まさに地球上から排除すべき人間が、この危急存亡のときに関わらず、くだらない偽情報を流しているのです。

皆さん、流言飛語に惑わされないように気をつけましょう。
救助を待つ人々、現場で懸命に救難活動している人々のことを考えましょう!
無理に活動せず、正しい情報だけを精査して伝えるだけでも立派なボランティアになります。
もちろんテレビやラジオのニュースの全てが完璧に正しいというわけではないでしょう。
しかし、それらの情報も理性的に物事を考える材料になります。
過剰な反応を避けて、「ちょっと待てよ、これは本当なのか?」と一拍おいて落ち着いて情報を考えるようにしようではありませんか。


……あらためまして、被災者の皆様のご無事を心よりお祈り申し上げます。

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動画アップロード再開のお知らせ

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『手づくり活動屋本舗』の動画コンテンツは、開設以来「@ニフティビデオ共有サービス」を活用させて頂いておりましたが、本サービスが2011年6月末日をもって終了したため、しばらく閲覧ができなくなっておりました。

その後、ここ「ココログ」ブログでも動画アップロードサービスが開始されましたが、1本の動画につき1MBまでという制限があり、私のほうにこのサイズで鮮明な動画をご提供できる技術と自信が無かったため、YouTubeの導入によって動画閲覧可能なように仕様変更させて頂きました。

当ブログ “ムービーギャラリー” のコーナーよりお入り頂き、お好みの動画のYouTubeタイトルをクリックすればご鑑賞いただけるようになっております。

各コンテンツにお入りになったうえでYouTubeのリンクに行くという二度手間で誠に申し訳ございませんが、安定した状態でコンテンツの閲覧ができるということを優先させて頂きました。

また、YouTube導入にともない、今までアップロードしてきた動画のうち、いくつかを整理・削除させて頂きました。ご了承ください。

今後も製作中の自主映画・予告編や実験映像、ビデオスナップなど、楽しい動画をアップしていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

TAC宮本 (2012年2月7日)

Frima13

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“1年"

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東日本大震災により命を落とされたすべての方々に心よりお悔やみ申し上げます。

また今なお苦労の絶えぬ避難生活を強いられている皆様に対して心よりお見舞い申し上げます。

そして、日本に対して多大なる支援をしてくださった世界中の皆様に感謝します。

We will condolence to all those who lost their lives by a huge earthquake and tsunami that occurred on March 11, 2011. And we have to thank the people of the world did a tremendous support for Japan.

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“Nightmare Of The Papio”  アイドル都市伝説 『猿夢』

Nightmareofthepapio01



―――― これは僕個人の自主映画創作活動ではなく、純粋に仕事の話題ですが、2012年8月に撮影、9月に仕上げた短編ホラードラマの放映・配信が決まりました。



アイドル都市伝説シリーズ 『猿夢』


主演:加藤 里保菜 
    (エイベックス iDOL Street e-Street TOKYO)

監督:宮本 拓


※「スカパー!」10月28日13:00~13:30・20:00~20:30
    (以後1ヶ月間インターバル放映).

※ Pigooオンデマンド(PigooHD)にて10月28日より1ヶ月間 ネット有料配信.
 

http://ondemand.pigoo.jp/products/detail.php?product_id=23548


                   【PLOT】

明晰夢の中で、アンナは不思議な少女と出会った。
少女は夢を“記憶と願望が創り出した世界だ”と言った。
逃げ場の無い夢の中、次々とアンナの周囲の人間が惨殺されていく。
朝になり目を覚ましたアンナは、ほっと胸を撫で下ろすが、次の日も、また次の日も夢は続くのだった。
いつしかアンナは、眠ることを恐れるようになっていた…。


http://www.youtube.com/watch?v=3EsLYNWAAvo&feature=player_embedded



……僕としては約20年ぶりに監督を担当したホラー作品です。

このブログでも製作状況をリポートしている僕の自主映画『消滅戦街道』に役者として出演してくださっている比呂 啓さんからお誘いを受けたことがキッカケでした。
比呂さんの本職はディレクターで、数々の番組の仕事を手がけながら自主映画もお撮りになっているのですが、今回 彼がこの「アイドル都市伝説」シリーズに参加するにあたって、シリーズ12本を製作するにはスケジュールの都合もあり監督の人数が足りないということが判明して、宮本なら劇用・商業作品のドラマ演出をやっているから慣れているだろう……と、不肖ワタクシにお声をかけていただき、本作『猿夢』の脚本を選ばせて頂きました。

現在、映像の業界は全般的にかなり厳しい環境にあり、何処も相当苦労しながら頑張ってコンテンツ制作をおこなっているのですが、このシリーズも例外ではなく、様々な特殊効果を使用するホラー物で、なおかつ東京から離れる遠距離ロケがあり、その環境で若いアイドルの方が主演を努めるということを考えると、いやはやナカナカ……かなりキツイ条件での製作となりました。

…30分(正味28分)のテレビ放映用ドラマで、撮影日数は2日間。
スケジュールの都合もあって、主演の加藤里保菜ちゃんをはじめとするキャストの皆さんと事前に打ち合わせをしたりホン読みをする時間が残念ながらとれず、撮影当日に初対面で、挨拶もそこそこに撮影開始という状況で、またキャメラマンをはじめとするメインスタッフの皆さんとも簡単な打ち合わせとメールのやり取りだけでコンセンサスをとって現場に臨むといった具合で、脚本内容を考えると、こりゃあ果たして2日で撮り切れるかなァ?と多少の不安がありました。

……しかし、いざ撮影を開始してみると、主役の里保菜ちゃんが事前に脚本内容を隅から隅まで頭に入れて、台詞を完全に覚えて、演じるべきキャラクターも作り込んできてくれたのでNGを出すことがまず無く、また脇を固めるサブキャストの皆さんもそれぞれ脚本内容を充分理解して現場に来てくれたので、演出・演技の面での時間的ロスが無く、これには本当に助けられました。
演出屋のハシクレとして、里保菜ちゃんの熱意と仕事に対する姿勢には本当に感銘を受けました。

撮影前に脚本内容を把握して役作りなどの準備を整えておくというのは、役者さんやタレントさんならば当然の仕事だとおっしゃる方もいるでしょう。
しかし「言うは易く行うは難し」というヤツで、シビアなドラマの撮影現場で、初対面のうえに時間が極端に厳しい状態でこれをスムーズにやれと言われても、皆が皆うまくやれるわけではありません。
人は若いときには吸収力も適応力も優れているものですが、役者さんの場合は年齢に関わらず脚本の“行間を読む”というか、間の取り方や表情の作り方など独特の“勘”が必要となってきます。
それを考えると、今回は本当にキャスティングに恵まれた作品になりました。
主演の里保菜ちゃんをはじめとする出演者の方々全員、事前のリハーサル等の準備もなしに現場で初対面だったのにも関わらず、見事に演じてくれました。

……有名な監督さんならいざ知らず、僕のようなヒネクレた映像演出屋に絶賛されても、ご本人たちにとってはあまり嬉しいことでもないかも知れませんが(笑)
僕としては2日間の撮影を通して主演の里保菜ちゃん、そして他の皆さんの様子を拝見して、今後の活躍が本当に楽しみな方々ばかりだと思いました。

またスタッフの皆さんも、実際には他のシリーズ作品の現場に出ずっぱりで疲労困憊しているにもかかわらず、丸2日間 全力投球で頑張ってくれたので、予定していたカットを撮り終えたばかりか、当初予定になかったイメージシーン等も余裕を持たせて撮ることができました。
これには本当に大感謝です。
実際 僕自身も、里保菜ちゃんたち出演者の皆さんの熱心な姿勢を見て、そして、これから羽ばたいていく若いアイドルの方の初主演作品を監督するということで、映画やドラマ……映像作品というものは何十年も後々まで残るわけですから、いつもより責任重大だなァ!と気を引き締めて仕事にとりかかったのも正直なところです。

それにしても、僕など体力がないのでこの1本を仕上げたらけっこう疲れてしまいましたが(笑)このシリーズ、一人で数本を監督されている方もおられます。
その体力には脱帽してしまいます。

テレビ放映を目的としているため当然HD収録で、そのため編集には予想以上に時間がかかりましたが……せっかくの撮影素材の魅力を殺さないように、少し色調や画調を変えてみよう、隠し味でデジタル合成を使おう、フィルム調に変換して味を出してみよう……などと工夫していたら、編集そのものよりも「後処理」に随分と時間がかかってしまいました。
とは言え その甲斐あって、何しろ撮影現場はキャメラの三脚を立てる時間も惜しいほどの慌ただしさだったわけで、あの状況から創出した作品としては、役者さんの100点の演技に対して映像の面でもナントカ及第点の仕上がりにはなってくれたのかなァと思っています。

ただ……このホラードラマシリーズの新作 全12話中、恐らく僕の作品が「いちばん怖くない」かも知れません(笑)

これは、若手の脚本家の方と打ち合わせをしながら内容をまとめる段階からのひとつの作戦ではあったのですが……普通のホラーというよりは不思議な味わいのファンタジーにしてみようかということで、もしかすると少女漫画の世界に近いように思います。
これが、主演の里保菜ちゃんの個性(トレードマークのメガネを外して熱演してくれました。あのメガネはファッションではなく、度付きなのだと撮影後に知りました。まったく申し訳ないことをしました)や、他の出演者の方々のキャラにうまくマッチしてくれたように思います。

……古い話で恐縮ですが、大昔にテレビ放映で観て強く記憶に残った映画で、エドガー・アラン・ポーの小説を原作とした『世にも怪奇な物語(原題: Histoires extraordinaires)』(1967年作品)というオムニバス作品があり、僕としてはこれの現代女子高生版といったテイストを意識していたのですが……いやぁ、ホラーというのは難しいですね!
映画・ドラマというものは「怖がらせるより笑わせるほうが難しい」とよく言われますが、観客・視聴者の皆さんが予想できないアイデアで「楽しく怖がらせる」ことのできる優れたホラー作品を撮るセンスを持つ監督さんを僕は尊敬します。これはなかなか真似できるものではありません。
また、ジャパニーズホラーのネタがもう出尽くしたように感じる今、完璧に新しいモノをつくるというのは極めて困難なことだと痛感しました。
そこで、ホラーではお約束の「びくっ!」とするような脅かしの演出は敢えて押さえて、全体的に不可思議な空気感というか、夢なのか現実なのか、昼なのか夜なのか、全体の時間軸が合っているのか狂っているのかさえわからなくなるような不安感を演出してみようと試みましたが……サテハテ、視聴者の皆さんがどうお感じになるか……(笑)


そんなわけで、『猿夢』は怖さを楽しむ普通のホラードラマというより、ちょっと「変化球投手」的な作品です。
観ていて何かしら不条理を感じる、不思議でチョット怖いファンタジーとしてご覧頂き、そして16歳でドラマ初主演にかかわらず複雑な役どころに挑戦してくれた加藤里保菜ちゃん、謎めいた少女を好演してくれた村上七重ちゃん、恐ろしい目に遭う同級生を熱演してくれた北山 亜莉沙ちゃん、宮沢 佳奈ちゃん、桃瀬 あゆみちゃん……彼女たちの豊かな個性が創り出した独特の世界観を楽しんで頂きたい作品です。
また、クセのある教師役の石塚 義高さん、両親を演じた加納 明さんと井瀬 麻理さん、そしてチョッピリ伏線を含んだ存在の男友達を演じた山沖 勇輝さん……脇をガッチリと固めてくださった共演者の皆さんの演技も見逃せません。
魅力的な役者さんばかりです。

この10月末より1ヶ月間「スカパー!」での放映とネット有料配信がおこなわれます。
よろしければ秋の夜長にゼヒゼヒご覧下さい。

そして、出演者の皆さんの今後の活躍を応援していただけると幸甚です。


また本シリーズ12話中には、もちろん先に触れた比呂さんの監督作品があります。

「赤い部屋(主演:梨里杏)」
「死の十三階段(主演:神定まお )」


……こちらもぜひお楽しみ下さい!



Nightmareofthepapio02

  
なお、2012年末から2013年初めにかけて順次DVDリリースが予定されているとのことです。
そちらもぜひお楽しみ下さい。


―――― 久々にホラー・ファンタジーを撮ったもので、いつになく饒舌になってしまったようです(^^;)
このへんにしておいて、あとは視聴者の皆さんそれぞれの思いで楽しんでいただくことにしましょう。



※放映と配信の終了後、本文にリンクしたURLの情報は順次消去される可能性があります。
   
何卒ご了承ください。

               ………【追補】……

Katariya

「アイドル都市伝説シリーズ “猿夢”」は、シリーズ名を一新して2013年3月22日よりDVDの発売とレンタルが開始されることになりました。
全12話シリーズ中の3本が収録されています。

..       . 「潟裏弥(カタリヤ)ほんとにあった都市伝説」
第一話 “猿夢”
主演:加藤 里保菜
   (エイベックス iDOL Street e-Street TOKYO)
監督・編集・特殊効果:宮本 拓

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3.11

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Three years ago, a giant earthquake occurred in Japan.
The world people were help Japan.
We Japanese, thank sincerely to people all over the world.

東日本大震災において命を落とされた多くの方々に心からお悔やみ申し上げます。

また震災発生時、人命救助に奔走された警察・消防そして自衛隊の方々に心より敬意を表します。

そして、日本を支援してくださった世界中の皆様に日本人の一人として心より御礼申し上げます。

加えて、いまだ仮設住宅から出られず、また郷里を離れた場所でお過ごしの方々に、心からお見舞い申し上げます。



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“梅雨の晴れ間の楽しい撮影”

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―――― 本筋である映画『消滅戦街道』の製作が諸事情で延滞している中、その撮影再開の「来るべき日」に備えての準備と並行して、ボチボチと創作にまつわる活動を行っています。


ここの別館アメブロにも過去に書きましたが……


http://ameblo.jp/tep-movies/entry-11808166887.html


恥ずかしながら、つい最近までこのような催しがおこなわれていることを知りませんでした。

「NPO法人映画甲子園」が開催している「eigakoushien worldcup」です。

これは、高校生の映画の祭典とも言えるイベントで、今年は「eigakoushien worldcup 2014」となります。


……それに先立って、高校生を対象とした各種映画作りのためのセミナーが開催されているのですが、今春、懇意にして頂いているプロデューサーさんからお声を掛けて頂き、そのチョットしたお手伝いにお邪魔したことは、上記のアメブロに書いたとおりです。


あれから数ヶ月……今度は僕自身がセミナー講師のご依頼を頂きました。

テーマは「高校生向けの特撮」……もっと言えば「手軽に出来る特撮とドラマのマッチング」です。

僕は常々、若い世代の方々に「自分の手を動かしてモノを創る楽しさ」……映画づくりの醍醐味を知って、楽しんでもらいたいと思っていたので、即座に快諾させて頂きました。

それに、2012年11月から12月にかけて、東京情報大学総合情報学部情報文化学科の伊藤 敏朗 教授のご依頼で特別講義をさせて頂いた経験もあります。

http://tep-motionpictures.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-074e.html


……しかし、待てよ……。

以前は普段からある程度専門的な講義を受けている大学生の皆さん。

今回は、その方面ではほとんどマッサラとも言える高校生の皆さんが相手……。

僕自身、そろそろイイ歳のオジサンになっちゃってるので(笑)
ジェネレーションギャップというか、果たして僕の話が青春マッ盛りの高校生の皆さんに通じるだろうか??

ちょっと、悩みました。

そこで、セミナー当日は「基礎的な部分のお話し」と「前もって準備しておいた映像を教材にして学んでもらう」ことと、簡単な“実演”を併用してちょっとしたイベント型式のセミナーにして、特撮そのもの、そしてドラマあっての特撮なのだということを楽しく理解してもらうことに決めました。

「映画」……昔風に言えば「活動写真」は1890年代中頃に姿を現しましたが、その成り立ち、発達の状況を見てみると「映画の歴史 イコール 特撮の歴史」ということがわかります。

「特撮」は、先人達が、

「こんなふうに撮ったらどう映るだろう?」
「これを使って撮ったらどう映るだろう?」

……という智恵や工夫の結晶、また偶然の失敗から思わぬ映像効果が得られて、それが技術として定着・発達してきた……という歴史があります。

1800年代に生まれた技術が(当時はトリック撮影と呼ばれていましたが)進化して形を変えながら、デジタル時代の21世紀でも使われている……そんなことがよくあります。

そのあたりの話から始めて“温故知新”と“実験精神”の考えで、本当に基礎の基礎……知っておいて絶対に損はない知識だけを伝えて、あとは創意工夫……お金をかけなくても、デジタル技術に頼らなくても、仲間達と協力し合いさえすれば、こんな面白い映像が撮れるヨ!……という方向の内容でまとめることにしました。

僕自身、中学生の頃に、今となっては懐かしい8ミリムービーカメラを知人のオジサンから借りて振り回して遊び、高校生の頃から本格的に(と言っても、田舎の高校生のやることですから、今になって考えればほんのお遊び程度ですが^^;)映画づくりに没頭していたので、その頃のことを思い出して、セミナー当日に高校生の皆さんに見てもらう「教材用ビデオクリップ」を撮ることにしました。


さて、どーやって撮ろうかな??

お友達に相談を持ちかけたところ、快く協力を約束してくれました。

『消滅戦街道』にも協力してくれている、昔からの映画仲間、カスヤ君

そして、やはり『消滅戦街道』に全面協力してくださっているナカシマさんの作品にも出演されているインディーズ女優の山﨑智美さんです。


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―――― 撮影日は2014年6月14日。

梅雨のど真ん中です!(笑)

前日まであちこちでゲリラ豪雨が降り、都内も激しく降る場所もあったので、大丈夫かな?……と思っていたのですが、当日はナント丸一日晴天!
奇跡的です(笑)

少々暑かったですが湿度も低く、ときおり吹く涼しい風に包まれながら、気持ちよく撮影ができました。



撮影内容は、特撮の基礎の基礎……「編集効果」。

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そして、広角レンズを使った極簡単な「現場での合成」

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銃を撃ったり戦車に乗ったり……(笑)

楽しい撮影になりました。


このビデオクリップを使ったセミナーは、7月末に開催されます。

http://www.eigakoushien.com/index.php


セミナー……と言っても、ナンセ僕がやることですから、堅苦しいものではありません。

もしよろしければご参加ください(^^)


……そして、この教材用ビデオクリップの撮影に協力してくださったカスヤ君、山﨑さんに心から感謝します。

ありがとうございました!(^^)

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“「映画甲子園セミナー」無事終了(^^)”

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―――― 以前このブログでも触れましたが、2014年7月27日、NPO法人映画甲子園主催セミナー『高校生のための特撮講座』が開催され、講師を務めてまいりました。

http://www.eigakoushien.com/seminor_0727.php


会場は後楽園にあるホテルのラウンジ。

どのくらいの方々が集まってくださるかなぁと思っていたのですが、部屋のスペース、準備したネタを考えると丁度良い人数の方々……高校生や大学生、高校の顧問の先生……にお集まり頂き、ホッとしました(^^;)

とにかく「オトナの遊び」と違って、お小遣いが限られている若者……高校生がメインの人々に映画製作、とくに「特撮」に関してレクチャーを行うわけですから、まずは映画製作の歴史(百数十年に及ぶ映画の歴史をひもとけば、映画の歴史イコール特撮の歴史ということがわかります)そして映画製作セオリーの基本中の基本をお話して、その後に「特撮の基本」……高価な映像ソフトを買わなくても、技術的に難しいCGを使わなくても、知恵を絞ればこんな特殊効果ができるヨ……そしてまた、簡単・安価に出来る特撮の基礎を知っていれば、怪獣やヒーローの出てくる、いわゆる「特撮物」に限らず、ラブストーリーやコメディ、ファンタジー、シリアス物など、あらゆるジャンルの映画で自分のイメージを広げるのに絶対役に立つヨ……という観点から、お話をさせて頂きました。

なにしろ僕は、特撮監督の経験は少なからずありますが、本職は映像監督(構成・演出)なので(僕が特撮監督を名乗ったら、プロの特撮監督の方々に怒られちゃいますよ^^;)そういう視点から「映画づくりの“お役立ち情報”」といったお話をさせて頂いたつもりです。

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いやしかし……なんかどーも、個人的には、ふわぁ~っと申し訳ないことをしたかなと思っています。


以前、東京情報大学で講義をおこなった際は5日間でしたが、今回は、そのエッセンスをぎゅう~っと凝縮して、正味4時間半に収めた内容で、時間節約を図るために事前に「映像作例とそのメイキング」を撮影、DVDで鑑賞してもらうという作戦に出ましたが……




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果たして、僕の説明があの時間の中で舌足らずではなかったか?

解りにくくはなかったか?


……できるだけ噛み砕いて、自分の経験も交えて「これだけ解れば、即 実行可能な特殊効果。聞いてトクする特撮情報」を目指しましたが……僕の悪いクセで、話が途中で脱線しちゃったり、笑いをとろうとしたりと……(^^;)

いやぁ~反省しきりです。



でも、参加者の皆さんが熱心に話を聞いてくださり、質問を投げかけてくださったりと、「モノヅクリ」に対する興味と熱意が伝わってきたのは嬉しかったです。

……僕の拙い話の中からポイントを絞り出し、自分の作品づくり、そして、つくった作品は後々まで残りますから、その「思い出づくり」の役に立てて頂ければ、講師担当者としてこんなに嬉しいことはありません。




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“カトマンズ ロケ顛末記”

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―――― 『消滅戦街道』の次なる撮影に向けてボチボチと水面下で準備を進めていた2015年9月後半。

日本とネパールの合作映画の製作に参加してカトマンズへロケに10日ほど行ってまいりました。

この作品のタイトルは・・・・・

“My Love~Pratigya Kathputhtali Ko~”(我が愛~カタプタリとの約束)。(仮題)

ネパールと日本を行き来している男性が故国での大地震を知り急遽帰国。
その地に到着したJDR(Japan Disaster Relief Team:日本 国際緊急援助隊)の面々と出会い、様々な事件を通して友情を深め、そこにラブストーリーが絡む・・・というものです。

内外含め、ネパールの地震のその後の様子と、JDRの活動を真正面から描いた映画は、これが初めてではないでしょうか。

JDRは自衛隊、各都道県の消防隊(この映画の設定では長野県消防署)とボランティアの医療チームの混成部隊で、日本国内ではあまり知られておりませんが、今回のネパールをはじめとして、世界各地に赴いて懸命に捜索・救援・医療活動をおこない、現地の人々から親しまれています。

ネパールの人々はJDRのことを親しみを込めて「ジュディア」と発音しており、我々がロケ地に向かって歩いていて、日本人であることに気づくと、どの方も片言の日本語混じりで、

「ナマステ、サンキュー」

「アリガトウ!」

「ガンバッテ!」

・・・と、にこやかに声をかけてくれました。

一時は政変が続いて混乱を極めたネパールですが、現地に赴いてみると、どの方も一様に優しく穏やかで、本当に良い国でした。

ネパールは決して豊かな国ではありません。
しかし東日本大震災が発生した際、支援物資として庶民の貴重な収入源である毛布を大量に送り届けてくれました。

本作の監督は東京情報大学総合情報学部映像音響コースの伊藤敏朗教授で、日本に於けるネパール映画研究の第一人者という、もうひとつの顔を持っておられ、今回の作品は伊藤先生が監督されるネパール映画としては3作目になります。

伊藤先生とは、僕がSF特撮アクションシリーズ『VISUAL BANDITS』を監督している頃に知り合い、その後は映像創作活動をおこなうたびに大変お世話になっているというご縁があります。

いつかご恩返しを・・・と思っていたとき、伊藤先生から「仕事としてネパールの映画に参加してほしい」とオファーを頂き、微力ながら監督補佐・テクニカルアドバイザーとしてお手伝いさせて頂くことになりました。

伊藤先生のウェブサイトはこちら!
http://www.rsch.tuis.ac.jp/~ito/

・・・・・ネパールまでは直行便ではなく、往復ともタイのカトマンズ経由でした。
6時間弱だったでしょうか。

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雨降る夜のバンコク・・・もう映画 『ブレードランナー』そのものの光景が展開されていました。

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・・・・そして空路3時間。

バンコクからネパールのカトマンズへ。

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大通りに面した部分はもうすでに復興が進み、穏やかなネパールの人々が働いたりショッピングを楽しんだりしていましたが・・・我々は観光でカトマンズに来たわけではありません。

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ロケ場所を探して裏道をくまなく歩いていると・・・・



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崩壊した家屋や寺院が散見され、痛々しかったです。

―――― さぁ、撮影です!

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僕・・・お助けマンのポンコツ監督と、JDRのメンバーを演じてくださる日本のキャストの皆さん。
現在製作中の『消滅戦街道』に出演されている方、そしてベテラン俳優・千葉 繁さんの門下生の方々です!

当初、監督補佐という名目で伊藤先生を手伝い、場合によってはエキストラ出演してくれないかというお話だったので、おおかた脚本内容の変更をお手伝いしたり、カメラを回したり、美術のセッティングをしたりと「裏方」に回っていたのですが・・・


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イザ出演となると・・・なんとまぁエキストラどころか、JDRのメンバーの一員として、いつの間にか出番が増え、セリフまであるじゃないですか!(笑)


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こうなりゃハラをくくる他ありません。

僕は身長184センチと図体がムダにデカくて、たとえ通行人などのエキストラでも必要以上に目立ってしまって、監督の演出意図を壊してしまうのではないか?と思い、普段は出演のご依頼は固辞していたのですが、今回は伊藤先生のご依頼とあっては断るわけにはいきません。

図体のデカいJDRの隊員でコメディリリーフの役柄に徹することにしました。



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いっちょまえにもう、役者さんみたいなカオしちゃってからに・・・・(^^;)


英語、ネパール語、日本語の飛び交う撮影現場でしたが・・・やはり、モノヅクリを生業とする人々同士、通じ合うものですね。
コミュニケイションに支障をきたすことはほとんどありませんでした。



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驚いたのはネパールの映画人の「職人気質」と「思い切りの良さ」で、写真のように勾配のある不整地にインド製の6メートルクレーンを設置して、平気で撮影をおこなうのです。
日本では考えられないことです。



・・・・こうして撮影は無事に終了。美味しいネパール料理とビールを頂きながら、打ち上げを行いました。


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言葉は通じなくても、せっかく親しくなれたのに・・・もうお別れです。



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帰路の機内から見えた「世界の屋根」ヒマラヤ山脈の一角。

また来たいなぁ・・・と思わせるロケでした。



嬉しいオマケ。



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ロケの様子が複数の海外大手新聞に掲載されました。

・・・・普段は決して出演せず、俳優さんを全面的に信用して裏方に徹しているというのに、自分が出演しているシーンの写真が海外の新聞に掲載されている・・・・けっこう痛快でした。


この映画は完成後、ネパール国内での公開が既に決まっており、日本でも何らかのかたちで公開されるはずです。

今後、日本国内でのロケや特撮シーンの撮影が残っており、完成までは長い道程ですが、僕自身、完成した作品が早く観てみたいと思っています。

貴重な体験をさせてくださった伊藤先生、日本側出演者の皆さん、そして温かく迎えてくれていつも優しく接してくれたネパール側のキャスト・スタッフの皆さんに、心から感謝します。



※掲載した写真の中には、日本側キャストの皆さん、ネパール側スタッフの皆さんから撮って頂いたものも含まれています。
皆さん、ありがとうございました!(^^)

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“小学生の皆さん相手に大奮闘!”

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―――― 僕にしては珍しく、実に慌ただしい年末です。

ようやく再開した映画『消滅戦街道』の準備。

それに加えて・・・これはフリーランスの身としては喜ばしいことなのですが、各方面から大小のお仕事を頂き、そのスケジュールが複数オーバーラップしているので、元々整理整頓の苦手な僕としては、プロデューサーさん、スタッフさん、そして出演者さんにご迷惑をかけないように予定をヤリクリするのが大変です。


そんな中、また若い方々を対象とした「特撮セミナー」の講師のご依頼まで頂きました。
・・・もう、そういう年齢になってしまったんですかねぇ。
自分では映像製作・演出畑 現役バリバリのつもりでしたが、そろそろ若い人々・・・後輩の育成にもチカラを入れねばならない世代になってきたようです。





2012年11月から12月にかけては、東京情報大学総合情報学部情報文化学科の伊藤 敏朗 教授のご依頼で『映像製作・特撮の基礎』をテーマに特別講義をさせていただきました。
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http://tep-motionpictures.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-074e.html





2014年7月には、NPO法人映画甲子園さん主催の『高校生のための特撮講座』で講師をやらせて頂きました。
Seminar04 http://tep-motionpictures.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-33f2.html

・・・そして今回、2015年12月5日には、東京ケーブルネットワーク株式会社さんのご依頼で『小学生のみなさんのための特撮セミナー』の講師をつとめさせて頂くことになりました。

小学生!? 特撮??

こりゃあ、難問中の難問でした。
以前ご依頼頂いたものとはワケが違います。

これまでは映像の基礎知識を持っている大学生や、学校で映研等に入っている高校生の皆さんを相手にお話しをさせて頂きましたが、今回は、ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダーなど、いわゆる特撮ものの番組や映画は知っていても、何の予備知識も持っていないピュアな小学生。

何を、どう説明すればいいのか??
散々悩みました。

そこで・・・・・

「みんなが観て楽しんでいる特撮ドラマは、その道のプロが苦労してつくっているものだが、ちょっと知恵を絞れば、みんなでも同じようなことをして楽しめる」。

「特撮はチームワークが大切。みんなが特撮をやりたいときには、まず友だちをつくることから始めよう」。

「お小遣いが少なくても大丈夫。創意工夫で、なんとでもなる」。

「決して、危ないことはしない! そして、ご両親や先生など、大人の人たちの話をよく聞く」。

・・・そんなことをテーマに盛り込みながら、話を進めていくことにしました。

―――― 当日。
僕は、子供たちの想像を超えるパワーと自由さに圧倒させることとなりました。
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そして、さすがに子供だし、途中で疲れたりした子も散見されましたが、最後まで熱心に話を聞いてくれて、どこまでも食いついてくる子供たちの気持ちに感動することになりました。

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当日は、アマリニモ忙しくて記録写真を撮る間もなく、会場の雰囲気を確認する写真しか撮れませんでしたので、帰宅後、セミナーで子供たちに説明した「簡単な特撮テクニック」を、セミナー会場から持ち帰った同じ道具立てで再現してみることにしました。

――― まずはこれ。


「怪獣と戦うヒーロー」の様子。

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怪獣は、市販のオモチャをちょっと改造してテグスで引っぱると腕が動くようにします。
オモチャの怪獣の腕を取り外して、布切れでくるんで接着して、ふにゃふにゃ動くようにするという、お子さんでも簡単に出来る加工です。
それを模型の街の中に置き、子供達に操作してもらいます。

ここで役立つのが「遠近法」です。

画像のように、カメラのすぐ手前に模型のセットと子供達の操作する怪獣をセットしておき、カメラからずーっと離れた場所に、ヒーローのマスクを付けてもらった大学生の方に立ってもらい、距離を離すことによって「怪獣とヒーローが同じ大きさに写る」ようにします。
モニターを見ながら怪獣を操作して、大学生のお兄さんにヒーローっぽいアクションをしてもらえば、ヒーローと怪獣の戦いが撮れます。

もちろん、ここでは「ミニチュアの作り方」も紹介しました。
100円ショップで工作用紙や厚紙を買ってくる。

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それでもお小遣いがモッタイナイと思ったときは、ご両親に相談して、家の中で余っているダンボールなどの箱を分けてもらう。
それも立派な材料になる。


それもまた難しい・・・と思ったら、おうちの近所や学校の行き帰りに、気に入った家やビルの写真を撮り、プリントアウトする。
それを切り抜けば、いわゆる「書き割り」が出来上がり。

ヒーローと怪獣の戦いもそうですが、自分達で切り抜いた建築物の写真を立てて、それを持参したスマホで撮って「本物みたいだ!」と喜んでくれる子供達の姿に救われた気がしました。


・・・ここで、ザンネンなことがひとつ。

セミナーの時間は限られています。
それで、準備したものを使えない状況になってきました。

ヒーローと怪獣が戦う・・・その見せ場として、必ず「破壊される建築物」が登場します。
プロならば、石膏や強化ガラス、プラスチックや金属板で作るシロモノですが、子供には無理です。
ましてや、身長が20センチもないオモチャの怪獣では、よほど壊れやすいもので作らないと、失敗します。

そこで僕が選んだ材料が「100均で買えるお菓子」です。


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平面で面積の広い「エビせんべい」や「クラッカー」で、ビルを作ります。

・・・これが、使えませんでした(^^;)

試作品は作ったので、それに怪獣のオモチャをぶつけてみたら・・・見事に壊れてくれました。


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これをスローモーションで撮影したら、けっこう迫力が出たのではないかと思うと残念です!



・・・ここで、ひとつ注意点!

100均で買える安いお菓子とは言っても、食べ物であることには変わりありません。
つまり、食べ物を遊び道具として使うことになります。
これは、ちょっとマズイことですよね。

そこで、参加者の方々に配布したパンフレットに「父兄の皆様へ」と注意書きを加え、工作で余ったお菓子はオヤツとして子供たちに食べてもらうこと。
それでも抵抗を感じる場合は、多少値段は高いが幼児向けにうっかり口に入れたり手に着いても健康被害のない「小麦粘土」という製品があるので、よく検討して子供たちに与えてあげてほしい・・・と、お願いをしておきました。

・・・こういったところ、気を遣いますネ!(^^;)

―――― 続いて「飛行機の飛ばし方」・・・いわゆる操演(ソウエン)です。
普通、動画はカメラを水平にして撮影しますが、特撮の場合はそうとは限らない・・・ということをわかって欲しかったんです。

まず、飛行機(市販の小さいSFメカ)をテグスで縦に吊ります。
背景は、空の写真をプリントアウトしたものです。

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カメラは水平でなく「縦」に構えます。
カメラ手前には、女性が化粧を落とすときに使うコットン(綿)をほぐして雲に見立てたものを接着した透明な板をセットします。
背景の空をユックリ上に持ち上げ、カメラ手前のコットンの雲を貼り付けた透明板を速めのスピードで上に持ち上げます。

これで、雲の間を飛ぶ飛行機の映像の完成です。




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・・・ここで「特撮の場合、カメラは水平に撮るだけとは限らない」ということを理解してもらったうえで「火山の噴火」に挑戦です。


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水槽(これも100均で買った透明のプラスチックケースです)の側面に、火山の写真を貼ります。
ペットボトルを切り、飲み口にストローをテープ取り付け「漏斗」を作ります。
水槽の中には、水をタップリ入れます。
そこに貼られた火山の噴火口の部分に漏斗を取り付け、オレンジ色のセロファンを被せた懐中電灯を当てて明滅させます。
その様子を、「カメラを逆さまにして」撮ります。
漏斗からコゲ茶色の絵の具を垂らします。


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・・・・これが、出来上がりの映像です。




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―――― 途中で休憩を挟みつつのセミナーで、子供たち、退屈かなぁ・・・と思ったのですが、最後まで付き合ってくれて、仕掛けを披露するたびに歓声を上げてくれました。
最後には、同伴のお母さんと一緒に「楽しかったです。ありがとうございました!」と言ってくれました。


感無量です。


この子たちが将来、みんな映像関係の仕事を目指す・・・とは、僕も思っていません。
ただ、こういった経験を通して、社会に出て、どんな仕事でも大切な、

「創意工夫すること」

「チームワーク」

「失敗しても、諦めない」

・・・そんなことを感じてくれていれば、望外の喜びです。





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