★自主映画“ The Lost Urban Warfare ”製作リポート

Report.35 “ メインキャスト・オールアップ!"

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―――― 久々に自分でこのリポートを読み返してみると、撮影は2011年8月の「某国主席の死去を伝える報道映像」そして翌9月の「対策本部のモニターに映し出される“戦闘の様子”の映像」から始まっている。

その後、同年11月にヒロイン・川渕さんの出番から本編がクランクイン。

それからはたびたび間を開けながらも準備を整えて本編ドラマ部分の撮影を続け、2012年7月の更新でぷっつり途絶えている。


何のことはない、僕自身が病気でブッ倒れたのである(笑)
・・・いや、笑い事ではないが(^^;)
映画製作ストップとともに、僕の全社会生活がストップ。
手術、入院、リハビリに約半年・・・自分でも、よくもまぁあの状態から健常な状態に戻って復帰できたものだ、と思う。

これからしばらく間が開いて、2015年7月に“再起動”。


そして2016年7月2日。
ようやく、メインキャストの皆さんのオールアップの日を迎えた。


足かけ5年である!

キャストの皆さん、本当によくこの不甲斐ない監督の作品に付き合ってくださったものだ。
心から感謝申し上げます!


・・・本音を言えば、2016年5月にはオールアップしたいと考えていた。
しかし、天候不良が不安を募らせ、慎重になっているうちに梅雨が近づいてしまい、それならば・・・と梅雨明けの時期を狙ってシュートしようとの計算だった。

ところが、出演者の皆さんと手伝ってくれるスタッフの皆さんに連絡を済ませて美術関係の準備が完了した撮影前日まで、雨が降るんじゃないか? 撮影不可能なんじゃないか・・・と、気が気ではない。
小心者だ(笑)
皆さんのスケジュールを考えると、この機を逃すと・・・と不安爆発だったが、天気ばかりは仕方がない。
雨さえ降らなければ、いくら曇っていても撮影を決行しようと考えていた。


結果は・・・いやぁ、7月まで粘って待った甲斐があった。

午前中は曇天、午後になるにつれて陽光が差し始め、撮影順、シーン順を考えると今までに撮影が終了した場面との整合性が保たれた結果になった。
あまりに天気が良すぎて猛烈に暑く、熱中症になるんじゃないかと思ったほどだ。



―――― 午前中は「自衛隊員に発見され、保護される負傷した一般市民の人々」といったシーン。



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市民役は、C&Oプロの早田さんのご紹介でおいで頂いた このや朗さん、小林眞弓さん。
出番の少ない、エキストラ的な役柄では勿体ないくらいの役者さんである。



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・・・午後からは、ヒロイン・川渕さんと自衛隊員たちとのコミュニケイション。
そして戦闘シーン。


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この方々は、みんな、スゴイ。

前回の撮影から数年経過しているというのに・・・編集でカットを直結させても、まったく違和感が無い!

さすが役者さんである。

しかし・・・なんでウチの撮影は「死ぬほど暑い」か「死ぬほど寒い」かのどちらかなのだろう??

今回も隊員役の方々は猛暑の中、分厚い装備で身を包み、重い銃を持ち、キツイ体勢で射撃をおこない、アドレナリン全開噴出で叫び・・・大変な重労働を強いてしまった。
まったく申し訳ない!



ラストは見せ場のひとつ、分隊長が“最後の手段”として重機関銃を撃つシーン。

お手製「ブローニングM2 12.7mm .50 Cal 重機関銃」の登場である。

この映画の準備を始めた頃、真っ先に手配したものだ。

http://tep-motionpictures.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/report03-50-461.html

通称キャリバー50またはHB50。



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HB50は昔から各種の映画に登場しており、またニュース映像などでも見かけるポピュラーな機関銃だが、実際には驚異的な破壊力を持つ、獰猛なシロモノである。
恐ろしい怪物だ。




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そのパワーを、どう伝えればいいのか?

銃口のマズルフラッシュ(発火炎)を後々デジタル合成することは簡単だが、それだけでは芸が無い。
どうすればHB50の獰猛さを視覚的に表現できるのか?


・・・電動ドリルを利用した視覚効果は前々から考えていたのだが、お友達のトニさんに相談して、このシーンだけに使うための“特機”を作って頂いた。
その成果は・・・完成した映画をご覧頂きたい。


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カット数が多いので少々急ぎつつ、脚本とコンテ上に書かれていたカットの撮影がすべて終了。

「皆さん、これでオールアップです!」
と声を上げると、お手伝いに来てくれていた後輩の斉藤君が時計をチラリと見て、
「7時7分です!」
・・・と教えてくれた、その声が今も耳に残っている。



撮影終了後には、本来ならば皆さんに花束をお贈りしなければならないのだが・・・そのかわりに、ひとりひとりと握手をさせていただいた。



―――― あの暑さの中、頑張ってくださったヒロインの川渕さん、メインキャラの諏訪さん、古賀さん、田坂さん、松浦さん。そして このや朗さん、小林さん、ありがとうございました!
心より御礼を申し上げます!

また炎天下で駆け回って手伝ってくれたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!


これからエキストラカットの撮影、そして特撮、CG製作と、まだまだ完成までの道程は遠いですが、頑張って良いものにしたいと思います!




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Report.34 “ 戦車隊 出動せよ!"

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―――― またまた久しぶりの本格的な撮影になってしまった(^^;)


本編の中で、最前線に到着した陸上自衛隊 普通科連隊(昔の軍隊風に言えば「歩兵部隊」)を援護すべく、戦車隊がたびたび敵の攻撃に遭遇しつつ突進するシーンがある。
本編ドラマ・カットと特撮カットが密接に絡み合う「見せ場」のひとつだ。

そのシーンの撮影のために、現在 陸上自衛隊で使用されている10式戦車の砲塔部分の実物大セットが必要になるのは脚本完成時から解っており、ナントカ自分達で製作しなければ・・・と、前々から考えていた。


・・・ちなみに、こういったメカの実物大セットを使用した撮影は過去にも何度か経験がある。



『目覚めよと呼ぶ声あり』
では陸上自衛隊・74式戦車のキューポラ部分を製作。


『砂丘の残像』
では、オリジナルデザインの装甲車の車内と車体天板部分を製作。

(株)VAPから発売されたオリジナルSF特撮シリーズ『VISUAL BANDITS』では、主人公のジャーナリストが“商売道具"として使っている通信衛星放送車の車内セット、そしてオリジナルデザインの陸上自衛隊・偵察戦車のキューポラ部分を製作。


円谷プロダクションで監督させて頂いた『ウルトラマンネオス』
では、小型高性能多目的戦闘機という設定の航空機“ハートウィナー"の実物大コクピットのセットが製作され、撮影に使わせて頂いた。


どれどれ、今回も低予算・手作りパワーで頑張りますか・・・と思っていたところ、何とも不思議なご縁で、遠藤一平監督作品『プラシーボ』の撮影に使用するため、工藤秀昭さん(工藤美術)がお作りになった10式戦車の砲塔部分の実物大セットをお借り出来ることとなった。


コレは、1/24スケールのラジコンモデルだが、工藤さんがお作りになったのは、この部分と側面である。


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遠藤さんのご紹介で工藤さんにご連絡差し上げたところ、非常に親切な方で、親身になって話を聞いてくださり、様々なスケジュールの調整を経て2016年2月21日、撮影を敢行することとなった。
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ちなみに遠藤さんの作品『プラシーボ』も、このご縁で画面合成等をほんの少しだけお手伝いさせて頂いたが、これがもう異色の大作!

非常に新鮮なビジュアルイメージが次々と現出する、特撮を駆使したSFファンタジーで、完成が本当に楽しみだ。





・・・サテ、撮影日が決まったとなれば、大急ぎで準備をせねばならない。

まずは、戦車隊員特有のヘルメットの製作である。

実はこのヘルメット、もう何年も前に作り揃えてあった。

ところが・・・ご承知のとおり、製作が長期間延期となり、放置されている間に、嗚呼 低予算の手作り品の悲しさよ(笑)
アッチコッチが壊れてしまい、部品も紛失してしまった。

このヘルメットが無事な形で使用されたのは、NPO法人「映画甲子園」様のご依頼で「高校生向けの特撮セミナー」の講師を務めさせて頂いた際に用意した教材DVDの撮影だけ・・・つまり、この「初代版・戦車隊員用ヘルメット」を被ってカメラの前に立ったのは、このDVDで主演してくださった山﨑智美さん唯一人・・・ということになる(笑)





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http://tep-motionpictures.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/dvd-e9e2.html



よし、心機一転、もーいっちょ作ってやろうじゃないか!

初代は俳優さんの動きやすさを優先してシンプルな造作に仕上げたが、今回は10式戦車の実物大セットに見合うボリュームに仕上げようと、少し違う形状にこしらえてみた。



・・・ここで、もうひとつ問題が発生。

遠藤さんの作品『プラシーボ』では、車長用キューポラから俳優さんが顔を出して演技するので、セットはキューポラとその周辺のみが作られていたのに対して『消滅戦街道』では車長と射撃手の二人がそれぞれのハッチから上半身を出して会話するシーンがあり、射撃手側まで天板とハッチを作り足す必要があった。

これは、いつも手伝ってくださっているお友達の協力でベースとなる厚めの板を加工、僕のほうでそれらしい突起物・・・つまりディテールを追加して、工藤さんのお作りになったセットに増設させて頂くことで解決することにした。


撮影前の土曜深夜・・・その工作を行っている間、これは明日の撮影は無理ではないか??と思えるほどの激しい雨で不安にかられたが、一夜明けて撮影当日になってみると、風は相当強いが、絵に描いたような日本晴れ。
ホッと一安心である。



―――― 今回の出演者は、普通科連隊の救援に向かう戦車隊長であり10式戦車の車長でもある由川さん、同じ車体に乗る射撃手の佐藤さんのお二人。





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思い返せば、脚本の読み合わせ、衣装合わせから既に5年以上・・・本当に辛抱強く、出番を待っていてくださった!
それだけでも、感謝感激である。

スタッフは僕、いつも手伝ってくれるナカシマさん、カスヤ君、そしてフリーのディレクターで自分でも自主映画をお作りになっている服部さん。
加えて、なんとメインキャストとして頑張ってくださっている田坂さんが“現場お助けマン"として名乗りを上げてくださった。
そして・・・この男臭い(笑)現場に紅一点。
服部さんのお友達、佐藤さんが急遽 駆けつけてくださり、本当に細やかに気を配ってお手伝いしてくださった。

久しぶりの撮影で、このメンバー!
これまた感謝感激である。

しかも・・・10式戦車のセットは別の作品の撮影に使われた際、デザートイエローに塗り替えられた・・・との話をうかがっていたので、現場に到着してまず一発目の作業はセットの塗り替えか、撮影時間が足りないかも知れないから急がねば・・・と思い、車に多めのペンキとハケを積んで現場に向かったところ、ナント!工藤さんが早朝から現場に出向いて、セットを元の陸上自衛隊車輌の色に業務用大型スプレーガンで塗り直してくださっているではないか!

これにはもう、本当に胸が熱くなってしまった。

個人作業でコツコツと作るアニメーション作品は別として、このような映画は多数の人間の共同作業で進む。
とくに営利目的ではないインディーズ作品は、大勢の人々の親切と、善意なしでは作業が進まない。
そんなことを痛感した撮影となった。









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―――― 撮影自体、殊の外スムーズに進み、チョット風が強すぎるかな? と思ったものの、この強めの風がフォグメーカーから噴出されるスモークを良い感じで流してくれて、もちろん由川さん、佐藤さんの見事な熱演もあり、非常に良いカットが撮れた。


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ここでチョット、余談を・・・(^^;)

戦車にお詳しい方が写真をご覧になれば、このセットが実物の10式戦車と少々形状が異なる・・・とくにキューポラに装備されているブローニング50口径12.7ミリ機関銃の弾薬箱と、薬莢受けが無いのにお気づきだろうと思う。



実際、現場には弾薬箱、薬莢受けの部品が揃っていた。

しかし、それらは敢えて取り付けていない。

・・・というのは、映画の設定で、これは「実戦」であり、10式戦車は侵攻してきた敵装甲車輌(戦車)を撃破するために出動するのであって、50口径機銃を撃つ必要は無い・・・という、いわば「裏設定」。


そして、やや大きめの部品である弾薬箱、薬莢受けを取り付けた場合、せっかくの2人の俳優さんの演技がそれに隠れてしまう・・・という、2つの理由からだ。




また、実際の10式戦車は緑と茶の2色で迷彩塗装が施されているが、今回は緑1色のままで撮影している。


これまた、塗装用の茶色のスプレーは多めに準備していたが、現場で緑1色に塗られたセットを見たとき、太陽光の加減で重量感、リアリティは充分だったし、2色に塗ってそれぞれ微妙に艶の加減が違っていたり、特撮で使う10式戦車のミニチュアモデルと迷彩のパターンが違ってしまって、それが気になるよりも、緑1色で塗られた実物大セットをシャドゥを活用した太陽光下の逆光気味で撮ったほうが、後々の特撮とのマッチングが良い・・・と判断したためだ。


・・・戦車のマニアの方々、そして、もしかしたら自衛隊関係者の方々にも苦笑されてしまいそうだが(笑)

それを承知の上で、俳優さんの演技優先のセッティングをしたほうが得策だ・・・と判断した結果である。




とりあえず、これらも「映画特有の “ 楽しいウソ " 」と解釈して、こういったことをひっくるめて完成した映画を楽しんで頂ければ、と思う。



―――― そんなこんなで、風の強い晴天の日曜日・・・撮影は無事に終了した。

また、脚本上の「撮影済み」のマークが増えた。


最後に、参加してくださった出演者の皆さん、スタッフの皆さん、そして10式戦車セット関係でご協力頂いた皆さん、本当にありがとうございました!







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Report.33 “久々に・・・再起動!”

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僕自身の不甲斐なさ・・・・やれ仕事でトラブルだの病気でブッ倒れて入院するだので、遅れに遅れている『消滅戦街道』の撮影。
今年に入っての撮影といえば、以前撮影した映像素材を再確認して照明の致命的な不具合を発見して、ヒロイン・真理子 役の川渕かおりさんにご足労頂き、車の走行シーンのリテイクのみ、というテイタラクだった。

これではイケナイ。
無理をしてでも前へ進まなければ・・・と、小道具の準備、スケジュール調整を行って、2015年7月26日、久々の撮影をおこなった。
撮影したのは、真理子の上司・黒田プロデューサー関連。
黒田はチーフとしてテレビ局のフロアの隅っこにデスクを持ち、そこで真理子と電話で会話するという設定。

ロケ場所は、いつもお世話になっている荻窪東宝・河合さんのオフィスを飾り付け、商業ビルの一角に見せるようにした。

黒田チーフを演じるのは、C&Oプロダクション所属、ベテラン俳優・千葉 繁さんのお弟子さん、早田友一さん。
早田さんはこの日のためにお仲間に声をかけてくださり、小島さん、縁之下さん、堀之内さんエキストラとして駆けつけてくださった。
本当に感謝感激である。
いつもは穏やかで笑顔を絶やさない早田さんだが、こちらの演出意図を汲み取り、時に大声で怒鳴ったり、少しヒネた局Pを熱演してくださった。
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また、映画製作仲間のナカシマさんの作品に出演したことで知り合い、高校生向けの特撮セミナー教材DVDにも出演してくださった山﨑智美さんもゲスト出演。
脚本を読んで、このシーンには少し変化が欲しい・・・と思っていただけに、山﨑さんに出演して頂いて大助かりである。

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これでまた、脚本上の「撮影終了部分」のマークが増えた。

皆さん、本当にありがとうございました!

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Report.32 “恥ずかしながら…順調に停滞してますッ!”

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―――― このブログを更新するのも久しぶりになってしまった。

過去の記述を改めて見てみたら、製作中の自主映画『消滅戦街道』の進行状況に関するリポートは2012年7月24日。
その他のコンテンツは2013年1月12日の「東京情報大学 "特別講義" PV  」で終わっている。

いやはや……1年以上更新していないことになる。

2013年は「巳年」・・・・つまり僕は“年男”で、お正月に神社で引いたおみくじも大吉だったのだが・・・・生涯最悪の年になってしまった。

いや・・・・生涯最悪ということは「死んでしまう」ことに他ならないので、今になって思えば、本来助からなかった命が助かっただけでも、もしも神様がいらっしゃるとすれば、おみくじ通りに助けてくださったのかも知れない。

(誤解を招くと困るので敢えて書かせて頂くが、元来 僕は宗教等に何の興味もない。ただ“一人の日本人”として、昔から続けられてきた日本古来の伝統や習慣は気持ちの面も含めて大切にしたいと思っている)

―――― 実のところ、この間に何もしていなかったわけではなかった。

長く続く不況の煽りで仕事が減り、経済的ピンチに陥ったものの、チマチマと仕事を見つけてはこまめにこなしつつ、相変わらず『消滅戦街道』関係の美術やロケ関係の準備は進めていたし、2012年3月にはミニチュア特撮がらみのネット配信番組に、畏れ多い方々とともに出演させて頂いた。

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2012年5月には、毎年恒例の静岡ホビーショー・合同模型展示会に参加するため、模型製作に勤しんでいた。



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……しかし……いや~マイッタ!


恐ろしい病魔は、何の前触れもなく、突然やってくるものだと痛感した。

2013年7月13日。

この日は休みだったので自宅にいたのだが、その夕刻、リビングのソファに腰掛けてノートPCをカチャカチャやっていたところ、フッと意識がなくなり、気がついたら酸素マスクを装着され、ベッドに横たわっていた。
まるでテレビドラマのワンシーンのように、僕を覗き込んでいる人々の顔と病院らしき場所の天井が視界に入ってきた。



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何が何だかワカラナイ。

僕が覚醒したのに気づいた付いた、付き添っていてくれた人から、数日前に「くも膜下出血」で倒れたことを聞かされた。

僕はまったく記憶が無い。
ただ、身体がマネキン人形のように動かず、息をしているだけである。

……その日、僕は自宅のリビングで突然意識を失った。

すぐ近くにいた方がそれに気づき、倒れた僕を引き起こしたところ、もう意識不明・心肺停止の状態。

要するに「いっぺん死んでしまった」わけである(^^;)

大慌てで、右手で心臓マッサージをしながら、左手で携帯電話を操作して119番通報したという。

――――― 僕は元来“くじ運”が悪い。

しかし、このときばかりは奇跡的に幸運が重なった。

救急車が殊の外速く到着して救急隊員の方に応急処置が引き継がれ、そのまま救急車に乗せられて、クルマでスッ飛ばせば15分とかからない総合病院に搬入された。
ここがまた、脳外科の権威と言われる先生がいらっしゃる病院で、すぐさま処置がなされて一命を取り留めた。

その後、難しいと言われている術式を駆使した手術も成功して、療養・リハビリ期間が4ヶ月。
10月15日に退院。
大事を取って1ヶ月ほど自宅でノンビリ療養させてもらった末、2013年11月後半には、仕事に復帰することが出来た。

「くも膜下出血」は、患った10人のうち、7人が命を落とすという。
残った3人のうち2人に重篤な後遺症が残り、完全に治って社会復帰できるのは残りの1人……すなわち「くも幕下出血」に罹った10人のうち、1人だけが社会復帰できる……という統計結果が出ている。

くじ運の悪い僕としては、信じられないくらい幸運に恵まれ、10人のうちの1人に選ばれたのだ。

不思議なことに、とくにこれといった後遺症も無く、一般生活には何の支障もないし、退院後5日めには自転車を乗り回して近所のコンビニに行くという快復ぶりである。

これを書いている今も、すでに進行中の仕事の書類を整理したり、都内に電車で出かけていって長時間の打ち合わせやロケをおこなっていて、完全復活と言っても過言ではない状態である。

ここでシミジミと思ったのが、友情の大切さ、有り難さである。

退院後、昔馴染みの友人と以前のようにファミレスでメシを食おうという話になり、クルマで迎えにきてくれたのだが、

「なんだ、以前とちっともかわっていないじゃないか!本当に良かった!」

……と言って涙ぐんでくれたり、「宮本の快気祝いをやろう!」という話が何度か出て、それぞれの会場にお邪魔したところ、普通に歩いている僕を見て泣いてくれたり、思い切りハグしてくれたりする人もいた。

そういう人々の姿を思い出すと、今も本当に有り難く思って、目が潤んでしまう。
友人、そして友情は、何物にも代え難い人生の宝物だとしみじみ思う。
この友人・知人たちには、一生かかってでも恩返しをしなければならない。

Facebookを眺めてみると、まったく面識の無いアジアや欧米の方々から、お見舞いのメッセージや書き込みを頂いており、英語の不得手な僕がネット翻訳で日本語に直してみると「一日も早く復帰できますように、家族全員で心から祈っています。早くあなたとコメントのやりとりがしたい」・・・・などと書いてくださっている方が多く、これまた目が潤んでしまった。
これは退院した後の話だが、遠く離れた海外から、わざわざお見舞いの品を国際便で送ってくださった方もいらした。
僕のような分際の人間に、なんでこんなに優しくしてくれるのだろう・・・・と、本当に有り難く思ったものだ。
これもまた、一生の思い出として残そうと思っている。

親類縁者の中には、元々不甲斐なく、経済的トラブルのうえに今回の大病のことで気合いの抜けた僕に対して猛烈に立腹し、カツを入れるためだろうが、、
「くも膜下出血などたいした病気ではない。自分の周りには、くも膜下出血で倒れた後、立派に復帰して頑張っている人が大勢いる」
……といった辛辣なニュアンスのことを言う人もいたが……正直なところ、ここ数年という極短期間の間に、僕の周りでは親しい友人・知人が「くも膜下出血」か、それに類する病気で3人が突然命を奪われ、別の1人は一命は取り留めたものの、麻痺が残って車椅子での生活を余儀なくされている。
そんなこともあって、この病の恐ろしさ、そして直接的な原因となった「ストレス」の恐ろしさは、本当に身に染みてわかっている。
友人・知人が亡くなり、数度にわたって大人げなく涙を流した経験のある僕としては、いくらそのような台詞を言われても、まったく説得力がない。
自分がそれと同じ病魔に襲われたと思うと、ゾッとするばかりである。

同時に、倒れた僕をいち早く発見して心臓マッサージをしてくれた方、速攻で駆けつけてくれた救急隊員の方々、難しい手術を成功させてくれた病院のお医者さんやお世話になった看護スタッフさんたち、そして長いリハビリに辛抱強く付き合ってくれた先生やスタッフの皆さんには感謝の言葉もない。
本当に有り難いことだ。

まさに「命の恩人」である。


この方々のおかげで、僕は命が助かったうえに、今では至極健常な状態で生活している。

とても、自分でもあの大病を患ったとは思えぬ快復ぶりだ。

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―――― そのようなわけで、昨年の夏からは闘病生活に入ってしまい、映画製作が完全にストップしてしまった。

先に「ストレスの恐ろしさ」について書いたが、病気で倒れる前から仕事上の様々なトラブルに悩まされて経済的にも余裕がなくなり、ストレスが溜まるとともに映画の製作費用が捻出出来なかったのも事実だ。

こういうことが重なってしまい『消滅戦街道』のスケジュール、完成予定は当初の予定から1年以上遅れてしまった。

ドラマ部分の撮影が残すところ2日、エキストラ関係の撮影が2~3日、その後は気合いを入れて特撮シーンの撮影に入るところまで進んでいたというのに!

まさに人生、山あり谷あり、である。

2014年1月現在、撮影再開のスケジュールはまだ具体化していない。

しかし、繰り返し述べるようだが、あれほどの大病を患ったにも関わらず、幸運なことに、とくにこれといった後遺症も無く、以前同様に生活しているので、撮影は体制が整うのを待たざるを得ないが他の作業だけはできる。


経済状況はまだまだ好転したとは言えないが、幸運なことに、経済的に余裕のあった時期に、脚本内容を検討して必要な特撮、そして特撮に使うミニチュアを作る工作材料をおおかた買い揃えてストックしてあったので、これから買い足す資材は皆無と言っていい。

今、拙宅に積んである工作材料を使って作業をすれば事足りるので、これ以上の出費がかさむことがない。


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しばらくは体調を整えつつ仕事に精を出して経済状況の好転を目指し、落ち着いたら買い置きしてあった資材を使っての特撮用ミニチュア製作に専念しようと思っている。

同時に・・・・「お待たせして申し訳ない」と連絡したら「いつまででも待ってます!」と答えてくださった主要キャストの皆さん全員にも、感謝の言葉もない。
有り難いことだ。


――――― 両親が死去して実家が取り壊され、生まれ育った地から遠く離れた東京で生活しながら親類縁者とも疎遠になったと感じたときは、とてつもなく空虚で孤独な感覚に襲われたが、今の僕はこうした素晴らしい人々に囲まれて生きている。

それだけで充分幸せだ。

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Report.31“猛暑の中、戦闘開始!”

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―――― Report.29で劇用車レンタルの老舗中の老舗・株式会社M-オートさんに自衛隊車輌の貸し出しをお願いした顛末をリポートしたが、もう仮名にする必要はなかろう。
様々な映画、テレビドラマに特殊な、または貴重な車輌の提供によって画面に華を添えて、長年に渡って作品内容の充実に貢献されている「株式会社マエダオート」さんである。
こちらは、国内でも極めて珍しい陸上自衛隊車輌を取り扱っておられるので、前々から自分の映画では是非レンタルさせて頂きたいと夢を持っていたのだが、この『消滅戦街道』で、思い切ってレンタルを打診させて頂き、幸運にも御快諾頂いた。

そしてモロモロのスケジュール調整を経ての2012年7月24日
ついに念願のこれら劇用車を使用した撮影が実現した。
個人製作の自主映画としては極めて贅沢と言わざるを得ないが、今回の作品の内容、そしてテイストを考えれば必要不可欠な要素で、車輌という大道具を使うことによって、熱意を持ってこの作品に取り組んでくださっている俳優さんたちの芝居も引き立つに違いないと、予算面でチョット無理をしてでも実現させたかった撮影であり、それを撮り終えた今、大きな満足感に浸っている。

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経験豊かで車輌についての知識も深いマエダオートの社長さんと記念撮影。
お互い「ジープを筆頭とするミリタリー車輌好き」で、僕も社長さんもまったくの別ルートで軍用車輌研究の大家、アニメーション作画監督の大塚康生 先生とそれぞれ面識があることもわかり、思わず話がはずんでしまった。
撮影は午前中から夕方まで続いたが、この猛暑の中、車輌の移動等に最後までお付き合い頂き、本当に恐縮である。

……それにしても、暑い!
つい数日前は、冷夏ではないかという気温の低い日が続いていたものの、週が明けてから、つまり東京でも梅雨が明けてからは猛暑日が続き、この日もヤタラと暑かった。

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その猛暑の中、フル装備の戦闘服で演技をする俳優さんも大変である。
しかも冷房の効いた控え室もなく、着替えも露天。
途中からは薄い雲が広がって多少陽射しも弱まったものの、それでも気温はたいして下がらず、何となく過ごしやすくなったのは午後4時頃からで、それまでは熱暑に包まれての撮影となった。
とはいえ、この(暑いことには変わりはないが)少し薄曇りの天気のほうが先に撮った他のシーンとのつながりも良いので、これは幸運に恵まれたといっていい。

しかし、サスガにこの暑さでは自分も含めて皆さんの熱中症が心配で、ワンシーン撮ったら15分休憩……といったかたちで水分補給をしてもらい、少しでも涼しい風の吹く日陰で休んでもらったりと……どちらかと言えば撮影そのもののセッティングより、休憩に時間を多くとったロケだった。

……なんといっても、フル装備の俳優さんやお手伝いに来て頂いた皆さんと対照的に、もっとも軽装で現場にやってきたカントク本人が暑さに極めて脆弱で(笑)
カメラを抱えてフラフラと30分も右往左往したら、もうユデダコ状態で、情けないったらありゃしない。

昔は夏は大好きだったんだけどなぁ……歳には勝てません(^^;)

今回は、いつもの自衛隊員メンバーがほぼ全員集合。
そして加藤さん率いるHIT AND RUNの皆さん、丸林さん、いつもお手伝いしてくださる中島さん、アクションもこなしてくださる稲垣さんがスタッフ兼エキストラ自衛隊員として参加してくださり、大変賑やかな撮影となった。
ちなみに、本物の自衛隊車輌を使い、自衛隊員の扮装で演技をするなどという機会は滅多にないので、撮影の合間は皆それぞれ記念撮影大会である(笑)


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今回の撮影では、緊急事態に対応するため出動準備をする陸上自衛隊基地のシーンと、現場に車輌で駆けつけた隊員たちが戦闘に巻き込まれる場面を撮影したのだが、出動準備シーンでは、ミニチュア特撮も大量に併用するものの、ドラマ・パートで単に車輌の周囲を隊員達が駆けているというだけでは芸が無いので、トラックに掛けられていた“バラキューダ”と呼ばれる偽装網を隊員達が取り外したり、お互いに装備を点検、ボディアーマー(所謂防弾チョッキ)を着込んだりと、出動前の慌ただしい雰囲気の情景も撮らせてもらった。

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その後はドラマ・パートの撮影。
出動直前の隊員達の様子、その表情をこまめに撮っていく。
事前にホン読み・立ち稽古もしていたし、今までも何度か撮影していて皆さんキャラを掴んでくださっているので、簡単なテストをおこなっただけで良い雰囲気の撮影が出来た。





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続いては戦闘シーンの撮影。
レギュラーメンバーの皆さんの緊迫の演技に加えて、撃たれてトラックの荷台から崩れ落ちるなど、稲垣さんがスタントを演じて下さり、なかなかの迫力!



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アクションシーンではHIT AND RUN の皆さんも自衛隊員として出演。
苦戦する隊員たちを演じて下さった。
これらのシーンが昨年末に撮った戦闘シーンと(今後撮影する特撮を挟みつつも)直結するわけで、真冬に撮った絵と真夏に撮った絵をつなげるという大胆さ!
これも、一般的な衣装ではなく戦闘服姿だからこそできる力業である(笑)



……さて、今回の撮影をもって、自衛隊員メンバーとして重要な役を演じて下さっていた比呂さんと小野さんがオールアップとなった。
お二人ともお忙しい中いつも現場に駆けつけて下さり、そして良い芝居をして盛り上げてくださいました。
ありがとうございました!
そして、お疲れさまでした!



……今回の撮影で、また大きな山をひとつ越えることができた。
もうひとつ山を越えれば、ドラマ・パートのクランクアップも見えてくる。

ただ……この戦闘服姿で酷暑の撮影はチョイト無理っぽい。
皆さんのスケジュールをうかがって、最後の山場の戦闘シーンは9月におこなおうと思っている。
それまでは美術の準備と、他の細々した撮影を消化していきたい。



皆さん、殺人的な暑さの中、本当にありがとうございました!

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Report.30“ここで臨時ニュースをお伝えします”

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相変わらず、何とも落ち着かない天候である。
晴れたと思えばすぐに降る。
梅雨をスッ飛ばして台風シーズンに突入したかのようだ。

天候の不安は払拭できないし、スケジュール調整が大変なのは相変わらずだが、それでも『消滅戦街道』の撮影は粛々と進んでいる。

2012年7月6日は劇中の要所で登場するテレビ画面のニュースキャスターの撮影だ。

キャスター役を引き受けてくださったのは星さいかさん


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「ウルトラマンダイナ」でTPCの看護婦サイカ役を、そして「ウルトラマンガイア」ではXIGのオペレーター鵜飼彩香を演じてファンにはお馴染みの女優さん。
現在は朗読劇や小説の執筆などまで守備範囲を広げて精力的に活動していらっしゃる。

今回は本作で「危機管理局・防衛対策本部別室チーフ 岡崎」を演じてくださった塩野さんのご紹介で出演してくださることになった。

場所はいつもの拙宅マンションの会議室。
ここがグリーンバック撮影用スタジオに早変わり。

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いつもお手伝いしてくださる中島さんに加え、塩野さんが駆けつけてくださり、短時間ながらも楽しい撮影となった。

星さんは番組パーソナリティーやレポーターのお仕事もされているので、今回の作品のお堅い内容のニュース原稿もシーンの雰囲気に合わせたテンポで読んで頂けて、非常に雰囲気の良い画面に仕上がった。



―――― さて、グリーンバック合成でどんな雰囲気になるかな?と、サンプルで画像を作ってみた。

もちろん写真と動画ではニュアンスも変わってくるが、だいたいこんな感じのイメージだ。



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星さん、本当にありがとうございました!


星さいかさんのブログはコチラ!
http://profile.ameba.jp/saika-hoshi/

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Report.29 “久々のロケハンで、思わず趣味に走るカントク”

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仕事のスケジュールがチマチマと重なり、梅雨空にもなり始め、なかなか撮影に踏み切れないうちに、前回の撮影から1ヶ月……。

やはり昨年に比べると進行スピードが落ちている。

出番待ちの役者さんたちも「この映画、大丈夫かな?」と思い始めているのではなかろうか。
イヤハヤ、本当に申し訳ないです!

ダイジョーブ!
亀の歩みに等しい速度ではありますが、事前準備は進めております!
長々とお待たせして恐縮ですが、そろーっと再起動を開始しますので、皆様どうかお付き合いのほどを……m(_ _)m

―――― というわけで、梅雨に入ったんだか異常気象だかワカラナイような天候の中、珍しい晴れ間を選んで久しぶりのロケハンである。

『消滅戦街道』では、役者さん演じる自衛隊員と敵部隊兵士のライブアクション、そしてミニチュアワークを多用した特撮で戦闘シーンを描いていくが、そうは言っても車輌等の全部が全部、ミニチュアモデルというわけにはいかない。
画面にリアリティや広がりを少しでも持たせたいし、やはりチラリとでも“本物”が出演していると効果的だ。

そこで、株式会社M-オートさん(仮称)にお願いして、車輌をレンタルさせて頂けないかと考えた。
M-オートさんは劇用車レンタル会社の老舗で、皆さんが普段目にしているテレビドラマや映画で珍しい車や古い車が画面に出て来た場合、たいていその作品は車輌の手配をM-オートさんにお願いしていると言っていい。

とは言え、ウチは立派な劇映画と違い、低予算の自主映画である。

大丈夫かな……と思いつつ、M-オートさんの事務所にご連絡を差し上げ、主旨をご説明したところ、快く相談に乗ってくださり、とりあえず現物を見においでということになった。

そこで、いつもお手伝いしてくださっている中島サンにお付き合い頂き、M-オートさんの事務所に御挨拶して劇用車モータープールを“下見”させて頂くことになった。

……いやぁ、イカン!
こんな場所に来てしまうと、働く車、旧車、軍用車が大好きというマニア心が刺激されて、当初の目的を忘れてしまうところだった。

このモータープールに置いてある車輌はM-オートさん所有のものの極一部なのだが、それでも面白い車輌がギッシリと並べられている。
刑事物のドラマや映画でお馴染みの警察車輌や1930年代頃からのピックアップトラックなど、見ていて飽きない。

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……そんな中でも目を引くのが、今となっては稀少な第二次大戦中~戦後復興期頃に使われていた軍用車輌だ。

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黎明期の陸上自衛隊で広く使用されていた3/4トントラック トヨタFQ-15
車齢はゆうに40年を超えるだろう。


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こらちはもっと古い。第二次大戦中から使用されていたダッジ3/4トンWC52ウェポンキャリア“ビープ”。見たところ1945年式のようだ。


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当初、民間型のCJ-5ジープをグリーンに塗って軍用に見せているのかなと思ったが、よくよく見ると本物の軍用M38A1ジープ“ブルドッグ”
米海兵隊特有のマリーンコー・グリーンに塗られていた。
しかも貴重な初期型とのこと!


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これも驚いた。
一見して第二次大戦型ジープの代表格、ウィリスMBのように見えるが……。

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後ろ姿を見てビックリ。ウィリスMBジープと同規格でフォードが生産した、フォードGPWの1945年式だった。リアパネルにくっきりと“Ford”のエンブレムが浮き彫りにされている。

……おっとっと!

そうじゃない。
クラシックカーを見学してハシャギに来たのではない。
ロケハンと劇用車のセレクトに来たのだ(^^;)

まず、目的のクルマはコレだ。

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三菱ジープJ24。陸上自衛隊では「73式小型トラック」と呼ばれてきた車体だ。

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現在ではパジェロを原型とした「新73式小型トラック」がどんどん配備されているので、それと区別して「旧73式小型トラック」と呼ばれる。
新型配備に従い次第に退役しているため、近未来を舞台とした『消滅戦街道』に登場する車種としては少し古いかも知れないが……ボクらの世代、自衛隊のジープといえば、やっぱりこのカタチなのである(笑)
監督の趣味の世界になってしまうが、何とか出演させたいと心が揺れる。



次のお目当ては……

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劇用救急車の影に隠れてやや見えにくいが、やはり自衛隊といえばこのクルマだろう。
いすゞ3トン半トラック(旧型)SKW-462
非公式に「73式大型トラック」と呼ばれている車輌だ。
通常、このような自衛隊専用車両は民間に払い下げられないので、これは貴重な存在。
特撮映画をはじめとして、様々な映画に登場する陸自3トン半の劇用車といえば、M-オートさん所有のこれだけである。
このトラックだけは何とかレンタルしたいものだ。


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ちなみに……これまた他の車に挟まれて見えにくいが、M-オートさんはこんな車輌も所有している。
これも自衛隊専用のトヨタ1トン半 73式中型トラック(旧型)
これまた劇用としては極めて珍しい本物である。

―――― さァ、これで目星はついた!

あとは予算と相談だ(笑)

そしてスケジュール調整……。

主役といってもいい自衛隊員役の皆さん、お待たせしました!
ぼちぼちと大道具、小道具が揃ってきましたよ!

不安定な天候の状況をうかがいつつ、スケジュール調整だ!

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Report.28 “走行シーン”

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いやはや、このブログの更新も久しぶりになってしまった。

どうも今年はいろいろとタイミングが悪い。

撮影予定がかなり遅れてしまっている。

先のリポートに書いたとおり、今年に入って1月には対策本部シーンがすべて終了、その後に関係者ラッシュ試写を兼ねての新年会を開催して大いに盛り上がったまではよかったのだが……それからが今年はタイミングに恵まれなかった。

まず、2月に予定していた撮影はロケ候補地が思わぬ豪雪で延期。
3月は出演者の皆さんの舞台公演やライブ活動が詰まっていて、これについては前々よりお聞きしていたからこの月の撮影はやめておこうと思っていたので問題ないのだが、4月に入ったら情けないことに僕が少々疲労が溜まっていたのか珍しく風邪でしばらく寝込んでしまい、諸々撮影の段取りが遅れてしまった。
さァ大急ぎで準備再開!と思ったときには既に中旬を過ぎており、仕事が詰まってしまってロケ地への連絡もままならないし、ゴールデンウィークに入ったらもう動きが取れない。
しかも、各地で突然の降雹や雷雨、大きな竜巻が起こってしまうような悪天候続きである。

……どうもイカン。

この間にもチマチマと美術等の準備は進めていたが、肝心の撮影が進まないことにはお話しにならない。

5月の連休も明けようとした頃、ようやく少しずつスケジュールが見えてきて、とにかく撮影を再開して撮れるところから撮っていこう……と、ようやくコトが動いたのが2012年5月19日である。

実は現在、いつも手助けして下さる中島さんも特撮ヒロイン・アクション物をお撮りになっていて、この作品も(今のところはパイロット版ということだが、どんどん撮り足してシリーズ化していきたいという計画らしい)5月中には完成させたいとのことで、18日にはそのお手伝いにうかがい、久しぶりの屋外でのムービー撮影を楽しむことになった。

18日の午前中は雷雨で、これは中止かな?と思ったのだが、撮影予定の午後になるとイイ感じに晴れてくれて、陽射しは強いが風が心地よい絶好のコンディションでの撮影になった。
この日は、ヒロインのコスチュームを身にまとったアクション女優さんにトランポリンで跳んでもらい、特撮アクション物ではお馴染みの空中でのキックやバック宙等を撮ったが、僕は4倍のハイスピード撮影を担当させて頂いた。
うちの作品では無い絵柄なので、新鮮な気持ちで楽しんで撮らせてもらったが、空中でアクションをする役者さんの動きを格好良く捉えるというのはなかなか難しく、僕としては良い経験になった。
それにしても、太陽の照りつける中、視界の狭いマスクを着用して、各種コスチュームを着込んで幾度もジャンプした女優さんは暑さもあって相当大変だったに違いない。
その昔『ウルトラマンネオス』を監督させて頂いたときも、特撮の現場でネオスのマスクの視界が極めて狭く、スーツメイションアクターの方が特撮ステージに上がるだけでも大変だったのを思い出した。
あれでテストを重ねて歩数や距離を計算して見事なアクションを演じるのだから、まさに職人芸である。

このあたりは現段階で僕が詳しく書いたりヒロインのコスチュームの写真を掲載する立場ではないので、中島さんご自身からの情報発信を楽しみにお待ち頂きたい。

―――― 明けて19日。

先に書いたとおり今年はどうも諸々タイミングが悪いので、この日も天候を心配していたのだが、幸運なことに午前中から絶好の撮影日和で、午前11時過ぎに集合してボチボチと撮影を満喫することが出来た。

メンバーは僕と中島さん、そして劇用車として愛車を貸してくれる高山君。

この日は、異変を察知したリポーターの真理子(川渕さん)がニュースカメラマン・遠藤(志田さん)の運転する車で事件の匂いのする郊外の市街地まで向かうシーンの撮影である。

同時に、遠藤役の志田さんが今回でオールアップを迎える。

何しろ1月以来の本編ドラマ・パートの撮影だ。
短いシーンとは言え、実は前日の夜からけっこうワクワクしていた。
晴れてくれて、本当によかった!

車中ではキャメラポジションが限られてしまうので、高山君からパナソニックのかなり小柄な24P撮影可能ハンディカムを借りてダッシュボードに固定。それをメインにして、後部座席からいつものHVX200でアップ等のインサートを拾うことにした。



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当然普段は喫煙しない川渕さんだが、今回は役柄に合わせて女性らしい細身の煙草をくわえてもらった。

……車を使う撮影というのは、思った以上に時間がかかる。

車内に何台もキャメラが仕込めるわけではないので、会話のシーンは一人ずつ撮らねばならないし、窓外の風景を考えると、一度撮ったらまた同じ場所に引き返して同じルートを走らなければならない。
また、大がかりなテレビドラマや劇映画のように撮影使用許可を申請して道路を封鎖するなり一部を通行止めにするわけにもいかないので、信号に引っかかったり、前の車が詰まってきて停まりかけたらアウトで、もういちど撮り直しである。



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画面内を車が走り抜けるというだけの絵を撮ろうとしても、やはり信号で停まっている別の車の位置が気になったり、前を走る車、後を走る車とのバランス、画面内に入り込んでしまう通行人などが気になってしまい、何度か粘って撮らせてもらうことになった。
そのため撮影終了時間をオーバーしてしまったが、結果的にはかなり良い感じに撮れてくれたのでホッとした。


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志田さんの撮影は正味2日だったが、ヒロイン・真理子の相棒役として非常に印象に残るキャラクターを演じてくれた。





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本当にお疲れさまでした!

―――― この日は『消滅戦街道』の撮影の後、中島さんの作品の撮影も控えていた。

劇用車、衣装ともども『消滅戦街道』のまま、川渕さんが特別出演である。


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……その後は場所を変えて、中島組撮影続行となり、前日に引き続きちょっとだけお手伝いさせて頂いたが、こちらの作品も完成が楽しみである。


『消滅戦街道』も、多くのメインキャストが出演する大がかりな撮影が飛び飛びのスケジュールで3日。
あとは、お一人だけの出演の短いシーンが2~3日。
そして特撮とからむアクションシークェンス等の撮影が1~2日でドラマ・パートは終了。本格的な特撮パートに突入することになる。

以前にも書いたが、スケジュール調整がいちばん難しい。
ナントカうまいことやりくりして、撮影を加速させたいものだ。

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Report.27 “初のラッシュ試写”

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『消滅戦街道』は昨年夏より撮影が開始されたが、撮影素材の一部は「対策本部」シーンのモニターに映る小道具として使用するため編集・加工して皆であらかじめ観たものの、本編ドラマパートの試写は今まで一度もおこなっていなかった。

今年に入ってからは、2月上旬に最後の大がかりな戦闘シーンの撮影を予定していたが、ロケ候補地が予想以上の降雪で、加えて多少スケジュールをズラすと出演者の皆さんの都合が合わなくなるため、思い切って撮影時期をすこし待つことにした。

そんな状況の中、あまりにも長期間、何もしないままというのでは昨年あれだけ熱意を持って参加してくださった出演者、スタッフの皆さんに申し訳ないと思い、新年会を兼ねた初の「ラッシュ試写」をおこなうことにした。

僕は、今回の作品では現場の雰囲気と役者さんの持ち味を生かすため、敢えてほとんど絵コンテを描いておらず、現場判断でドンドン撮影を進めていったし、たいていの撮影には不可欠なコウバン表も「仕事と違って当日何がおきるかわからないから臨機応変に対応したい」という思惑から準備しなかったので、役者さんも演出に沿って演技してくださったものの、実際にはどんな絵柄、つながりになるか解りづらかっただろうし、何はともあれその説明をしたいということと、また今後の撮影へ向けてのモチベイション・アップをして頂きたいと思い、仕事の合間を縫って撮影済みの素材をチマチマと編集して、数シーンだけ試しにご覧頂くことにした。


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試写で見やすいように……というよりは場が盛り上がるように、一応簡単に効果音と音楽を加え、全体の雰囲気を掴んでもらうために簡易のデジタル合成も一部に加えておいたが、実際には編集ももっときめ細やかにしたいしワンカット毎にカラコレ(色調・画調の補正)もしたいし、音声も整理したいので、今回はそれらをおこなっていない、本当に荒削りの試写用仮編集版なのだが、それでもとりあえず皆さんにご覧頂ける体裁を整えてDVDに焼くまで、2日ほど徹夜になってしまった(笑)

ラッシュ試写&新年会は2012年1月28日

場所はいつも打ち合わせ場所等に使わせて頂いている河合さんのオフィスで、ここは画質の良いプロジェクターと大型スクリーンが備えられていて、ちょっとしたミニシアタークラスの雰囲気でビデオを鑑賞できる。
どこかのお店を借りて……とも思ったのだが、こちらのオフィスは皆さんのホン読みや衣装合わせでも使わせて頂いたお馴染みの場所なので、アットホームな雰囲気で寛いで頂けると思ったのだ。

皆さんいろいろとお忙しいので、果たして当日はどのくらいの方々にお集まり頂けるだろうか……と思っていたのだが、フタを開けてみれば、もうキャパぎりぎり、20名以上の方々にお集まり頂き、おつまみをパクつきビールを飲みつつの楽しい試写となった。


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先にも書いたように、随分と荒削りな編集の試写版だったので、皆さんを失望させてしまうのではないかとかなり心配だったのだが、実際にご覧頂くと、

「こんな迫力があるとは思わなかった」
「試写だから全部じゃないのはわかっているが、早く続きが観たくてワクワクする」

と感想を頂き、皆さん大いに盛り上がってくれたので、ホッと胸を撫で下ろした。

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当日は完成したばかりの速報フライヤーもお配りしたが、これも喜んで頂けた。

また、出演シーンが別なので現場で顔を合わすことの無かった役者さん同士、スタッフ同士で交流ができて、楽しいひとときを過ごすことができた。

オフィスを使わせて頂いた河合さん、今回も本当にお世話になりました!


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……チョット部屋が暗かったので、写真がブレちゃってゴメンナサイ(^^;)


これからまた、今年度のドラマパート撮影の本格的な準備が始まる。

もう一踏ん張り……いや、二踏ん張りくらいかな。

その後は特撮のほうになだれこんでいく。

テンションを保って頑張って仕上げたいと思う。


皆さん、昨年は本当にお疲れさまでした。
そしてありがとうございました。

今年もよろしくお願いします!

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Report.26 “対策本部 任務終了”

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社会人が自主製作映画を手がけるとき、もっとも悩むのが「スケジュール」である。

まがりなりにも映画を撮るってんだから、多少はお金がかかることは最初から覚悟しなければならない。
また時間もかかるが、時間というのは「つくるもの」であって、先々の予定を考えれば何とかなる。
とくに自主映画の場合はコンテストに出品するなどの“〆切り”が無い限り、満足の行く作業が出来るまで何年かけてもいいわけで、〆切りや納期が厳密に決められた仕事と違って焦ることもない。

しかし、完全個人作業のアニメーション製作等の例外を除けば、映画づくりは「人と会う」ことだ。
仕事を持っている、または個人的創作活動を展開している10人以上の社会人が一堂に会するというのは、実は思いの外難しい。

現場では本当に熱心に手伝ってくださる人々なので、普段の生活……仕事や創作活動……のお邪魔になることはしたくない、というのが僕の本音だ。
参加してくださっている皆さんの予定をうかがって、ジグソーパズルのように組み合わせて撮影スケジュールを組んでいく……これが実に難しい。

映画づくりそのものは底抜けに楽しく、いつまでも終わらないで欲しいと思うほどなのだが、ことスケジュール調整に関してだけは、いつも胃の痛む思いをする。


……そんな中、本作の大きな“柱”のひとつとなっていた「対策本部」のシーンが、ようやく終了した。

出演者の皆さん、そして参加スタッフの皆さんがいろいろとスケジュールを合わせて下さったおかげである。
メインキャストの中から、撮影完了の役者さんが出てくるというのはそれだけ製作が進んでいる証しなので、これほど嬉しいことはない。


東京情報大学でのロケ開始は2011年12月3日。
そして最終日は2012年1月21日
通算3日間のロケだったが、ついに「最終回」である。

前日は都内も初雪だったので、ロケ先である千葉県内の東京情報大学まで行くのにもしかしたら支障があるかも知れないと心配したが、当日は雨天だったものの移動に問題はなかった……と思ったら、埼玉方面で火災があり、その影響で電車が止まって2万人の足に影響が出るハプニング。
塩野さんが埼玉方面からの移動なので大丈夫かな?と思ったが、さほど遅れることもなく集合場所に来てくださり助かった。

いや~しかし、いろいろなことがあるもんだ。


今回も「対策本部」シーンの常連の……

「危機管理局・情報対策本部補佐官 角倉」役の萩原さん。

「危機管理局・防衛対策本部別室チーフ 岡崎」役の塩野さん。

「防衛省・危機管理局付士官 長谷部」役の瀬川君。

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この3人に加えて、東京情報大の伊藤先生のお力添えで女性オペレーター役として吉野さんが参加してくださった。

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……おや?


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TEPPROJECT作品お馴染みのキャラクターがゲスト出演??(笑)


スタッフは中島さん、粕谷君、高山君、恒田さん、そして映像学院の後輩であるいすず君が駆けつけてくれて、10余年ぶりの再会となった。


今までの撮影で、エキストラさんが多めに必要だったり、別の部屋に移動する必要があるシーンはすべて撮り終えていたので、この日は正真正銘、対策本部室内の残りのシーンの消化だけとなったが、さすがに3回目のロケともなると出演者・スタッフの皆さんも手慣れたもので、しかもまた東京情報大の伊藤先生が全面協力してくださったので、予想以上にスムーズに撮影が進んだ。


対策本部のシーンは、この作品の中でも特に問題提起を含む台詞が多く、映画の“背骨”とも言える部分なので、撮り終えた今、本当にホッとしている。


出演者の皆さん、思い返せば何度も繰り返したホン読み・立ち稽古から1年、本当にお疲れさまでした!

これからアフレコ作業も待っていますが、現場のテンションを保って、最終仕上げまで引き続きよろしくお願いいたします!

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●お知らせ(再々)●
毎度いつものお知らせです。
『手づくり活動屋本舗』の動画コンテンツは、開設以来「@ニフティビデオ共有サービス」を活用させて頂いておりましたが、本サービスが2011年6月末日をもって終了したため、現在は動画の閲覧ができなくなっております。
今後、別の動画アップロードサービスの導入により復旧させる予定ですので、しばらくお待ちください。
なかなか手が回らず、お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。
(TAC宮本 2011年1月26日)


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